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今出来ることを必死になって取り組んでいく…!『貞子』主演の池田エライザさんに聞く!

2019年5月13日

“撮ったら呪われる“というSNS時代における新たな貞子の恐怖を描く『貞子』が、5月24日(金)より全国の劇場で公開される。今回、本作主演の池田エライザさんにインタビューを行った。

 

映画『貞子』は、ホラーブームの火付け役となった世界的ヒット作「リング」シリーズに登場するホラーアイコンである貞子が巻き起こす恐怖を描いた作品。心理カウンセラーの茉優は、警察に保護された1人の少女を担当することに。全ての記憶を失い自分の名前すら言えない少女と向き合う茉優だったが、次第に彼女の周囲で不可解な出来事が起こり始める。一方、WEBマーケティング会社に勤める祐介の薦めで動画クリエイターとなった茉優の弟・和真は再生回数を稼ぐため、5人の死者を出した団地の火事跡に忍び込んで心霊動画を撮ろうとするが…
シリーズ第1作などを手がけた中田秀夫監督がメガホンをとり、鈴木光司さんの小説「タイド」を原作に、SNS時代に現れた「撮ったら死ぬ」貞子の呪いを描き出す。池田エライザさんが茉優役で主演を務め、塚本高史さん、清水尋也さんらが共演。

 

池田イライザさんは、多くの作品で多様なキャラクターを演じている。今回、主演作品では『ルームロンダリング』に続いて幽霊に関する作品となった。池田さんは、ホラー作品への出演について「物語を作った方の死生観は受け取るので、様々な価値観は勉強になります。特に、日常を生きているだけでは感じられない感情や一生味わいたくない絶望感や悲しみがあります」と受けとめている。『ルームロンダリング』に出演し「報われなかった気持ちをどうにかできるかもしれない。亡くなった先にある世界に対する可能性が広がった」と振り返り「今生きている世界だけではなく、亡くなった方の思いも受け取れる。自分の視野が広がる作品なのかも」と前向きに考えていた。作品に出演する度に考え方も変化しており、今作では「今生きていることに必死になりますね。今出来ることに取り組んで、亡くなった後に人に呪いをかけないように。ぼぅっと生きるのは止めようと思いますね」と、『貞子』になぞらえ思い返していく。

 

本作では、心理カウンセラーの茉優役を演じていく中で、姫嶋ひめかさんとの共演がポイントとなった。演じる上では「彼女を見つめ過ぎたり、ひめかちゃんに聞き過ぎたりしないように、彼女のペースで話してもらおう」と細部まで拘っている。物語の中でも心と心を近づけないと成立しない関係性だと捉え「どのすれば彼女が伸び伸びと演じてくれるだろうか」と熟考していった。姫嶋さんの可愛さが印象に残りながらも「次々と監督の演出を理解していく彼女の演技は嬉しかったですね」と共演を喜んでいる。

 

だが、池田さん自身はホラー映画鑑賞は苦手。とはいえ、幼い頃からホラーゲームに親しんでおり「『零』とか『CALLING~黒き着信~』を楽しんでいました」と明かす。本作と『零』に似ている印象があるが「幽霊等の生い立ちを知るという映画表現では、見えてしまったり繋がってしまったりするのは分かりやすいかな。理想なんじゃないかな」と考察。さらに「亡くなってしまった方がどういう思いを残していったのか。映像で追体験出来たら、心霊番組に出てくる怨霊の由来が分かるのかな」と説いていく。また、『かまいたちの夜』や『弟切草』を1人でプレイしていたことがおり「人間ドラマが好きなのかな」と捉えていた。

 

もし、次回作があるなら、と想定してみると、池田さんは「私、意外と体は逞しいので、生命力がある。幽霊っぽくないかもしれない」と話す。撮影現場のクリエイティブ性を気に入っており「本気で人の心に響いていくクオリティがある。笑うことと驚くことは演技でも一番難しく、怒る演技以上に瞬発力が必要であり、自然な反応。純度の高い驚きにするための現場環境は役者をやっていてよかったな、と思えるぐらい集中できる」とやりがいを感じており「もう一度あの感覚を味わってみたい。次はどんな役なんだろ」と期待を込めていた。

 

なお、2020年には、初監督作品を予定している。通常、映画の撮影期間中しか役者は作品作りに携われる時間はないので「私はそれが寂しい」ともどかしさを感じていた。「せっかくならモノづくりを0から100まで関わっていたい。同じ方向を見ていたい」と願っており、現場でスタッフとコミュニケーションをとる中で「作品への思いを話してくれる。皆が作っていておもしろいと思える作品を作りたい」と映画監督志望の思いは募るばかり。とはいえ、自らをシャイだと表現し「表に出ることは幸せなことである反面、こっぱずかしくて、私で良いのだろうか、と不安な気持ちは抜けない」と告白。「”裏方こそ花形”だとずっと云い続けている。監督業は難しいですけど、モノづくりできる幸せを感じられるので、やりたかった」と喜びを表し、現在は脚本づくりに励んでいる。

 

 

映画『貞子』は、5月24日(金)より全国の劇場で公開。

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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