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数百種類ものサービスを提供する市役所の仕事の舞台裏、市長や職員達の姿を通して行政の必要性を紐解いていく『ボストン市庁舎』が関西の劇場でもいよいよ公開!

2021年11月18日

(C)2020 Puritan Films, LLC – All Rights Reserved

 

警察、消防、保険衛生をはじめとした、市役所で行われる多種多様な仕事を通して、市民サービスを行う市役所の舞台裏や、奮闘する市長や市役所職員たちの姿が見えてくる『ボストン市庁舎』が11月19日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『ボストン市庁舎』は、『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』などで知られるドキュメンタリーの巨匠フレデリック・ワイズマンが、自身の生まれ故郷であるマサチューセッツ州ボストンの市役所と街の姿を捉えたドキュメンタリー。多様な人種と文化が共存する大都市ボストン。カメラは市庁舎の中へ入り込み、市役所の人々とともに街のあちこちへと動き出す。警察、消防、保健衛生、高齢者支援、出生、結婚、死亡記録、ホームレスの人々の支援、同性婚の承認など数百種類ものサービスを提供する市役所の仕事の舞台裏、そして市民の幸せのために奮闘する市長マーティ・ウォルシュと市役所職員たちの姿を映し出す。

 

(C)2020 Puritan Films, LLC – All Rights Reserved

 

映画『ボストン市庁舎』は、関西では、11月19日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田と京都・烏丸の京都シネマ、2022年1月22日(土)より神戸・元町の元町映画館で公開

公共サービス、かくあるべし!ということを改めて実感させられた。274分もある本作は、警察、消防、保健衛生、高齢者支援、出生、結婚、死亡記録、ホームレスの人々の支援、同性婚の承認など数百種類ものサービスを提供するボストンの市役所を映し出す。市役所はこんなに細かいところまで仕事をするの!?と驚いてしまう。だが、冷静に考えてみると、市民が不自由なく生きていくために市役所が支援ないといけないことだと実感させられた。民間企業のように良き意味でユーザを大切にしたサービスも十分に意味あることだが、公共の利益を優先する自治体のサービスが存在する意義は大いにある。生産性を追求することに意義を置くような首長の自治体は本作をしっかりと観てくれ、と云いたくなった。沢山の仕事を限られたリソースの中で遂行していくために生産性は必要だが、サービスを利用する市民に生産性を押し付けることは間違っているように思えてならない。

 

なお、本作では、カメラが黙々と公共サービスの姿を映し出していく。真摯に市民と向き合い、市民全体が快適に街に住めるようにするための施策を伝えていた。基本的には、よりよい姿になろうと姿を見せられる。しかし、サービスは完全なるものでは決していない。捉え方によっては不平不満を持ち、市長に伝える市民も勿論存在する。マーティ・ウォルシュ市長は、彼等に反論せず真摯に耳を傾けていく。最終的には市長のメッセージが伝えられる。市長の本心が込められており感動的なものであった。現在、マーティ・ウォルシュさんはバイデン大統領の下で、労働長官を担っている。その由縁を改めて知ることになった。劇場によっては、市役所で働く職員の方向けに「市役所割」なるものまで、良き影響を及ぼすことを願ってやまない。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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