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今撮っておかないと次のチャンスがない!どんな状況下でも撮り続けないといけない!『コケシ・セレナーデ』松本大樹監督に聞く!

2020年12月9日

新型コロナウイルスの影響で外出自粛生活を送る夫婦の不思議な物語『コケシ・セレナーデ』が12月11日(金)より兵庫・神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランド で公開。今回、松本大樹監督にインタビューを行った。

 

映画『コケシ・セレナーデ』は、新型コロナウイルスの影響で外出自粛生活を送る作曲家の夫である桜井大輔と、その妻である萌々花、そしてこけしの奇妙な共同生活を描く物語。外に出られないストレスを紛らわすため、仕事を失い落ち込む大輔のクレジットカードで萌々花は1体のこけしを購入する。以来、萌々花は次々と新しいこけしを買い続け、家計は圧迫されるばかり。そして大輔がこけしたちとの共同生活に辟易し始めていたある日、不思議な出来事が起こる。
インディーズ映画を中心に、さまざまな作品の楽曲制作を手がけてきた片山大輔さんが大輔、萌々花を片山の音大時代の同級生である佐藤萌々花さんが演じた。また『月夜釜合戦』の海道力也さんが霊媒師の佐久間力也役、『れいこいるか』の上野伸弥さんが霊媒師営業の阿部伸弥役、ヘアメイクアーティストの篁怜さんが某役でキャスティングされた。

 

リモート短編映画『はるかのとびら』での取材時に「次はリアルで撮りたいね」と話していた松本監督。「今撮っておかないと次のチャンスがない。このまま撮れなくなるのは嫌だ」と急ピッチで本作を撮影している。主演の片山さんとは、バンド活動時にMVの撮影をしており、当時から「映画を撮りたいね」と話していた。『スクール・オブ・ロック』のような作品を構想していたが「現在の状況下でどうしようか」と悩んでしまったが、片山さんの自宅には母親がコレクションしていた”こけし”が沢山あると知り、ストーリーを検討していく。なお、今年は「京まちなか映画祭」で、一般の人達と短編映画を撮るワークショップに関わり、編集や脚本づくりにも携わらせて頂いた。そこで、以前購入した脚本術の書籍を読み返していく。物語を作る過程には、キャラクターから作る方法とアイデアから作る方法があり、自作の場合では「『みぽりん』は、みほという強烈なキャラクターを考えてストーリーを考えていった」と振り返る。今作では、片山さんの特徴を活かしたアイデアからエンディングを思いつき、そこに向かってストーリーを組み立てていった。

 

キャスティングにあたり、松本監督は「僕はオーディションが出来ない」と告白。「オーディションを実施して人を落としたくない。出来る限り知っている役者さんに出演して頂きたい」と考えており「役者さんにとってもオファーされることは嬉しいはず」と確信している。「今後もオーディションはなるべく避けて私からオファーしたい」と考えを変えず「最近は舞台公演にも伺い、近くにどんな役者さんがいるのか気にするようにしています。役者さんを知らないと物語が思いつかない」と積極的だ。本作で印象に残ってしまう霊媒師役の海道力也さんについては「学生映画から商業映画に至るまで数え切れないほど関西で撮られるありとあらゆる作品に出演している」と認識している。昨年、シアターセブンで開催された「海道力也映画祭」に訪れた際に出演を請われ「僕のような新米監督に声をかけて頂いた」と嬉しかった。海道さんの存在感について「霊媒師役は何度か演じられているが、ハートウォーミングな作品にはあまり出演されていない。どんな役も上手く演じている」と受けとめ、作品とのバランスを意識した上で演出を施していく。少人数での撮影現場は大変で、映像と共に音も録らないといけないシーンもあり「音楽と映像を同時に収録することが難しい。さらに、感情を込めて演じてもらう必要がある」と認識し、一発撮りを敢行。役者のプレッシャーも感じながら「よくぞ演じきってくれた。やはり良い雰囲気が出来上がっていた」と満足している。

 

作品完成後、短期間で劇場公開となった本作。「撮り続けないと上手くならない気がしている」と実感しており「ウディ・アレンのようなペースが理想。1本作ったら直ぐに次の作品に取り掛かる。毎年1本コンスタントに素晴らしい長編映画を作り続けている」と尊敬する監督のスタンスを目指している。自主映画で1年に1本の長編映画を作って発表することを目標にしており「劇場公開は大変。作り続けることに重きを置いて、どうしたら作り続けられるか毎日考えてスキルアップしていきたい」と自己鍛錬は止めない。「上映する度に様々な感想を聞き悩んでしまう」と吐露するが、既に3本も作品の構想があり、厳しい状況下においても未来に目を輝かせていた。

 

映画『コケシ・セレナーデ』は、12月11日(金)より兵庫・神戸のOSシネマズ神戸ハーバーランド で公開。また、2021年には、大阪・九条のシネ・ヌーヴォX、京都・九条の京都みなみ会館で順次公開予定。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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