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フランスの多国籍ファミリーに新たな問題が…!?『最高の花婿 アンコール』が関西の劇場でもいよいよ公開!

2020年5月20日

(C)2018 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

 

4人の娘達がそれぞれ異なる人種の人々のもとへ嫁いでいった夫妻が、新たな家族の問題に直面する様を描く『最高の花婿 アンコール』が、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う休業要請の緩和により、5月29日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『最高の花婿 アンコール』は、保守的なカトリック教徒夫妻の4人の娘たちが結婚相手に外国人を選んだことから巻き起こる異文化、異宗教の家族問題の騒動を描いたフランス映画『最高の花婿』の続編。名家ヴェルヌイユ夫妻の4人の娘たちは、アラブ人、ユダヤ人、中国人、コートジボワール人と、それぞれが外国人と結婚し、幸せな結婚生活を送っていたかのように思えた。しかし、移民である婿たちはパリでの生活や仕事に不安を抱え、海外移住計画を考えていた。家族が世界中に離れ離れになることに耐えられないヴェルヌイユ夫妻は、婿たちを引き留めるために一計を案じるが…

 

本作は、前作に続きフィリップ・ドゥ・ショーブロンがメガホンをとり、ヴェルヌイユ夫妻役をフランスを代表する名優クリスチャン・グラビエとシャンタル・ロビーが演じ、彼らの娘役でフレデリック・ベル、ジュリア・ピアトン、エミリー・カーン、エロディー・フォンタンが出演。娘たちの婿役でメディ・サドゥアン、アリ・アビタン、フレデリック・チョウ、ヌーム・ディアワラが参加した。

 

(C)2018 LES FILMS DU PREMIER – LES FILMS DU 24 – TF1 FILMS PRODUCTION

 

映画『最高の花婿 アンコール』は、関西では5月29日(金)より、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。また、京都・烏丸の京都シネマでも公開予定。

前作は、長女から三女までが外国人と結婚し、四女だけは…と願っていたが…と波乱万丈の展開。だが、シリアスになり過ぎずコメディに落とし込んでおり、最後まで楽しんで観れる作品だった。

 

今作では、まず、娘達を想った両親が結婚相手の祖国を周遊し、改めて自国が素晴らしいと気づいていく。だが、娘達は自国では理想の実現に近づけず、脱出しようと計画。両親は止めようと画策していくわけだが…あくまで自国が素晴らしいと全面的に押し出していく作品には作られていない。自国には素晴らしいことがあるが、同様に受け入れられないこともある。そんな中で自国に住むことの意味を見い出し、折り合いをつけていく。妥協するわけではないが、自己実現できる要素があると発見できる。これは、フランスに限らず世界のどの国においても当てはまると気づかされた。

 

なお、本作には、前作以上に結婚の多様性が盛り込まれている。フランスでは法的に認められるようになり、本作にも積極的に取り入れていることは喜ばしい。当事者への差別的感情は無きにしも非ずだろうが、当人達を守るためには法律は必要であり、諸外国への理解を求めるためにも有効だ。まさに結婚に関する現代の諸問題を盛り込んでおり、他国でも同様の作品が制作されるかもしれない。ならば、フランスにおける次作を作るとしたら、どんなテーマが描かれていくのか大いに楽しみである。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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