若者の“集団心中”からの脱出劇を描いた『トーキョーナイトフォール』がいよいよ劇場公開!
©Arct’4 Film Inc.
自ら命を絶った妹の面影をさがしてナイトクラブに出入りする青年と、彼を救い出そうとする親友ふたりの姿を描く『トーキョーナイトフォール』が7月31日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『トーキョーナイトフォール』は、混沌とした東京の夜を舞台に、都会の片隅で孤独や行き場のない苦悩を抱えて生きる若者たちの姿を、ナイトクラブで行われる集団心中という過激な題材を取り上げながらも、繊細なまなざしで描き出すヒューマンドラマ。青年である雨無(あめなし)の妹アンナは、高校生の時に同級生の自殺遺体を目にして以来、様子が変わり、やがて自らも命を絶ってしまう。アンナの死に責任を感じながら生きる雨無は、彼女の面影を追い続けていた。ある夜、東京のネオン街の片隅で密かに行われる集団心中イベントの存在を知り、引き寄せられるように会場のナイトクラブへと足を踏み入れる。親友の能津と服部は、雨無の行動を怪しみ、彼の後を追ってナイトクラブに潜入。絶望を抱えた若者たちが集う閉ざされた場所で、3人は脱出を試みるが、やがてそれぞれの胸の奥に抱えていた感情と向き合うことになる。
本作は、長編監督デビュー作『僕の中に咲く花火』で注目を集めた清水友翔が脚本・監督を手がけた。主人公の青年である雨無を安部伊織さん、妹アンナを葵うたのさんが演じ、ふたりは『僕の中に咲く花火』に続いて清水監督とのタッグとなった。そのほかに田中光輔さん、廣中太河さんらが共演。さらにラッパーの漢 a.k.a. GAMIさんや梵頭さん、アイザックさんら多彩な顔ぶれが脇を固める。プロデューサーは『太秦ライムライト』の落合賢さんが務めた。

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映画『トーキョーナイトフォール』は、7月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、8月14日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田で公開。
昨年の夏に公開された『僕の中に咲く花火』も拝見しているが、安部伊織さんが主演し、葵うたのさんが共演した清水友翔監督作品は、儚げで刹那的な作品性が共通している。どちらも、”死”を題材にしており、喪失感や死への恐怖と向き合い、今を生きていくことについて、刹那的に描いていく。本作においては、ナイトクラブで行われる集団心中、という直球的に過激な舞台を中心にして描いているが、主人公が妹の自死について真摯に向き合おうとしている姿には、自堕落に陥ってしまった日々の中での希望であるかのように感じられた。そんな主人公の横には、2人の親友がおり、腐れ縁を体現している。そんな3人が大都会の東京で暮らしている中で、絶望を抱えた若者たちが集う閉ざされた場所に向かってしまうのが、なんとも切ない。だが、そんな場所に飛び込んでしまったら、周囲には人生の最期を決めた若者達が、最後の楽しみを謳歌していた。そこで、友人の最期を止めようとするならば、翻って罵詈雑言を浴びせられてしまう。彼等の人生に何があったのだろうか…それは誰にも分からない。偶然にも同じ場所に集ったものでしかないのだ。なんとも刹那的な場所である。そして、この3人はどのような運命を辿っていくことになるのか。心してアバンギャルドで儚げで刹那的な作品を暗闇に包み込まれる劇場で体感してほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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