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女性の欲求が禁じられた世界…画家と貴婦人の娘による鮮烈な恋を描く『燃ゆる女の肖像』がいよいよ劇場公開!

2020年12月3日

(C)Lilies Films.

 

18世紀のフランスの孤島を舞台に、望まぬ結婚を迎える貴族の娘と彼女の肖像を描く女性画家との恋を描く『燃ゆる女の肖像』が、12月4日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『燃ゆる女の肖像』は、18世紀フランスを舞台に、望まぬ結婚を控える貴族の娘と彼女の肖像を描く女性画家の鮮烈な恋を描いたラブストーリー。画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から娘エロイーズの見合いのための肖像画を依頼され、孤島に建つ屋敷を訪れる。エロイーズは結婚を嫌がっているため、マリアンヌは正体を隠して彼女に近づき密かに肖像画を完成させるが、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを批判されてしまう。描き直すと決めたマリアンヌに、エロイーズは意外にもモデルになると申し出る。キャンパスをはさんで見つめ合い、美しい島をともに散策し、音楽や文学について語り合ううちに、激しい恋に落ちていく2人だったが…

 

本作では、『水の中のつぼみ』のセリーヌ・シアマが監督・脚本を手がけ、エロイーズを『午後8時の訪問者』のアデル・エネル、マリアンヌを『不実な女と官能詩人』のノエミ・メルランが演じた。なお、2019年の第72回カンヌ国際映画祭で脚本賞とクィアパルム賞を受賞している。

 

(C)Lilies Films.

 

映画『燃ゆる女の肖像』は、12月4日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、難波のTOHOシネマズなんば、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸をはじめ全国の劇場で公開。

音の少ない作品である。全てのカットが絵画のように美しい。寂しげな海岸も、静かな屋敷の中も、静謐さに包まれて穏やか、更に彼女達を押さえつけている。このロケーションとキャストを選んだことが、奇跡のような出会いだ。本作の為に存在しているような景色と人物。描かれる情景は、ずっと心の中に飾られていく。作中で描かれる肖像画、自己相似のような構造も魅惑的だ。タイトルを反映する印象的なシーンでの「炎」が文字通り目に焼き付く。燃え上がるような激情に包まれるクロージングでは、涙を流すことすらできず、ただ息を殺して見つめ続けるだけだ。劇中で流れるコーラスと手拍子がとても印象的で、鑑賞後もずっと頭の中で響いている。真似したくなるが、難易度の高い変拍子であり、エンドロールでも耳の奥に残っており、是非とも再鑑して確かめたい。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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