メキシコ麻薬カルテルから逃れてきた女性に息子を託された元狙撃兵が追手と戦いながら2人で目的地のシカゴを目指す『マークスマン』がいよいよ劇場公開!
(C)2020 AZIL Films, LLC. All Rights Reserved.
凶悪な麻薬カルテルに追われ逃げてきた少年を助けた元狙撃兵の男が、少年と共にアメリカ横断の逃避行を繰り広げる様を描く『マークスマン』が1月7日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『マークスマン』は、元海兵隊の狙撃兵とメキシコ人少年、彼らを追う麻薬カルテルの攻防を描いたアクション。かつては海兵隊の狙撃兵だったジム・ハンソンは、妻に先立たれ、いまはメキシコ国境付近の町で牧場を営みながら愛犬と暮らしていた。ある日、メキシコの麻薬カルテルの魔の手から逃れようと、国境を越えてきたメキシコ人親子の母親が追手の銃弾に倒れる。息を引き取る直前の母親に11歳の息子ミゲルをシカゴに住む親類のもとに送り届けてほしいと託されたジムは、仕方なくこれを引き受ける。シカゴへ向けて旅立つ2人を、アメリカに不法侵入したカルテルが執拗に追撃する。
本作は、『96時間』シリーズなどのリーアム・ニーソンが主演、キャサリン・ウィニック、フアン・パブロ・ラバ、テレサ・ルイズ、ジェイコブ・ペレスらが出演。監督はクリント・イーストウッド主演の『人生の特等席』で監督デビューを果たしたロバート・ローレンツが務めた。
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映画『マークスマン』は、1月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・七条のT・ジョイ京都や二条のTOHOシネマズ二条、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸などで公開。
ベトナム戦争を経験した元海兵隊の狙撃兵も、妻を亡くし愛犬と共に牧場を営むことでも生活がそれほど悔しくなるのか、と感慨深い。もはや哀愁漂う主人公を演じることさえリーアム・ニーソンはハマっていた。しかもメキシコ国境付近に住んでいるのなら、一歩間違えれば危険な目に遭いかねない。本作は、その一線を超えていく。麻薬カルテルからの逃避行は、まさに現代映画ならではの題材だ。アメリカ国内に入ることが出来た麻薬カルテルなら、必要な情報を入手できれば、人を殺したり破壊したりすることは簡単な所業。これまで作られてきたメキシコの麻薬カルテルで描かれてきた要素を惜しみなく表現している。
されど、元狙撃兵だった老いた人間である主人公のジム・ハンソンは、最新技術を一切用いない。若き頃から備えてきた狙撃能力と知性を以て麻薬カルテルに対する逃避行を続けていく。11歳の少年をシカゴに届けようとしていく中で、悲惨な出来事に遭遇しかねない状況下において、冷静に判断し行動し続けた。子どもに見せるべきではない光景を避けるようにしながらも、託すべきものを受け継いでいく。まるで自身の子どものようになっていく姿に信頼を寄せてしまう。強さと慈愛を存分に見せてもらえるリーアム・ニーソン出演作品を存分に体感してほしい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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