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ことなかれ主義の議員秘書が、自由奔放で世間知らずだが熱意だけはある候補者を当選させるため奔走する姿を描く社会派コメディ『決戦は日曜日』がいよいよ劇場公開!

2022年1月4日

(C)2021「決戦は日曜日」製作委員会

 

政界に無知で熱意ばかりが空回りしてしまう候補者と、事なかれ主義の議員秘書が、初めて選挙活動に挑む姿を描く『決戦は日曜日』が1月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『決戦は日曜日』は、ことなかれ主義の議員秘書と熱意が空回りしてばかりの新人候補者による選挙活動の行方をシニカルに描いた社会派コメディ。とある地方都市。地域に強い地盤を持つ衆議院議員である川島昌平の事務所で私設秘書として働く谷村勉は、川島のサポートに徹する仕事に満足していた。ところが、衆議院解散のタイミングで川島が病に倒れてしまう。次の選挙で川島の地盤を引き継いで出馬することになったのは、川島の娘である有美だった。世間知らずで自由奔放だが熱意だけはある有美に振り回されながらも、彼女を当選に導くべく奔走する谷村だったが…

 

本作では、窪田正孝さんと宮沢りえさんが初共演、赤楚衛二さん、内田慈さん、小市慢太郎さんらが名を連ねている。監督・脚本を『東京ウィンドオーケストラ』『ピンカートンに会いにいく』の坂下雄一郎さんが務めた。

 

(C)2021「決戦は日曜日」製作委員会

 

映画『決戦は日曜日』は、1月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の梅田ブルク7や難波のなんばパークスシネマ、京都・七条のT・ジョイ京都や三条のMOVIX京都、神戸の神戸国際松竹109シネマズHAT神戸などで公開。

人生が上手くいかない主人公達が目標に向かって頑張っていく姿を描くコメディを作ってきた坂下雄一郎監督。本作では、入念に取材を積み重ね脚本執筆に5年もかけたポリティカル・コメディを描いている。世襲議員候補が、親から与えてもらった三バン「ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)」によって順風満帆に当選させようとする議員秘書を主人公としていることは興味深い。ことなかれ主義を基本としており、いかなるトラブルが起きようとも冷静沈着に仕事をこなしており、民間企業で働いていたら上司に気に入られるんだろうな、と思わせる。されど、ゆでガエルのごとく、冷静に考えれば違和感のあることが起き続けていれば、いつかは歪みが生じて抜け出せなくなってしまうことも案じている描き方もしていた。

 

そして、近年の政治家が起こした問題のある発言や行動を存分に取り入れており、見れば見るほど秀逸な画となっている。そんなシーンを見せつけられると、選挙や政治に対する見方が変わってくるのではないだろうか。そこで、本作は、議員候補自身が自らを落選するための行動を執っていく展開を見せていく。しかし、思うようにはいかないのが今作の真骨頂。本来の目的とは逆方向に頑張っているのにも関わらず、想定した結果は得られない。現実の社会を反映した日本発ならではのオリジナルなポリティカル・コメディを見せてもらった。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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