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転生のため徳積み縁結びをめぐる台湾の冥界純愛ファンタジー『赤い糸 輪廻のひみつ』がいよいよ劇場公開!

2023年12月20日

©2023 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

 

台湾で親しまれている縁結びの神様“月老”と輪廻転生を基に、落雷で命を落とした青年が現世の縁結びを行う中で、初恋相手との記憶を取り戻す様を幻想的に描く『赤い糸 輪廻のひみつ』が12月22日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『赤い糸 輪廻のひみつ』は、『怪怪怪怪物!』『あの頃、君を追いかけた』のギデンズ・コー監督が、台湾の人々にとって身近な神様である「月老(ユエラオ)」と輪廻転生をモチーフに描いた純愛ファンタジー。落雷で命を落とし、冥界に連れてこられた孝綸(シャオルン)は、同じく冥界にやってきたピンキーとともに、台湾の縁結びの神様「月老」として現世に戻り、人々の縁結びをすることになる。ある日、2人の前に一頭の犬が現れたことから、孝綸は失っていた生前の記憶を取り戻す。それは孝綸が突然死んでしまったことで果たすことができなかった、初恋の女性である小咪(シャオミー)とのある約束だった。孝綸役を『あの頃、君を追いかけた』のクー・チェンドン、小咪役を『私の少女時代 Our Times』のビビアン・ソン、ピンキー役を『返校 言葉が消えた日』『僕と幽霊が家族になった件』のワン・ジンと、台湾人気俳優陣が顔をそろえる。

 

今回、本作の12月22日(金)の日本公開に向けて、主演のビビアン・ソンよりビデオメッセージが届いた。

 

また、上映初日からの三日間[12月22日(金)~12月24日(日)]は、本編前にキャストによる特別VTRの上映。来場者特典として、本国公開時に制作された本作の特製ステッカーの配布も決定した。12月22日(水)の上映時より先着で配布致し、無くなり次第終了となる。

 

映画『赤い糸 輪廻のひみつ』は、12月22日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・心斎橋のシネマート心斎橋で公開。また、京都・烏丸御池のアップリンク京都や神戸・新開地のシネマ神戸でも近日公開。

 

©2023 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

台湾好きな者の一人として、昨年、時々YouTubeのトピックに上がる歌が気になっていた。それが本作の原題である「月老 Till We Meet Again」の主題歌「如果可以」だ。切ないリリックと楽曲が映える派手なアクション娯楽作品が、ようやく日本でも観られることがとても喜ばしい。

 

「お前はすでに死んでいる。」そう宣告されて、ハイスクール・ラブの幸せな日常から突如霊界へと旅立ってしまった主人公シャオルン。再び人間に転生するには、世の人々の「縁結び」をこなすこと…というミッションが始まるが、こんなに躍動的な「赤い糸」は見たことがない!「あなたはあの人と結ばれなさい!」と赤い糸がビューン!と延びて行く、ストリング・アクションと呼ぶべき演出がとにかく楽しい。

 

なによりも、キャストの魅力が一級だ。最近では社会派の作品への出演も増え演技派の道を驀進するクー・チェンドンからは、悪ノリ高校生から霊力バトルまでコミックの主人公のようなキャラを演じられるのはこの人しかいない、という監督の信頼感が伝わってきた。『私の少女時代-Our Times-』のキュートな主人公が鮮烈だったビビアン・ソンは、中堅俳優となった今でも高校生役が似合い、コメディエンヌ&メロドラマの主人公として本作でも輝いている。いや本当にこの人はクラスに居ても驚かないし、寧ろ存在していてほしい。そして、重要な相棒キャラのピンキーを演じるのは、『返校 言葉が消えた日』の主人公も演じたワン・ジン!あの幽玄の世界に囚われていた儚げな少女が、今回はポップな容姿と荒い言葉遣いのギャルとなり、一瞬「誰?」と思ってしまう。それでいて、秘めた純愛を募らせる姿も愛らしく、彼女の演技の幅の広さに感動すら覚える存在感である。本作の登場人物の中では最も魅力的かもしれない。

 

監督・脚本のギデンズ・コーの手腕は安定感があり、コテコテのギャグはいかにも彼流で、突然の下ネタに少し苦笑いもしつつ、軽いトーンでコメディタッチのドラマがサクサクと進んでいくスピード感はさすがだ。正直にいえば「こういうベタな霊界ラブコメのお話は、期待通りで楽しいな」と肩の力を抜いて観ていたが、後半の意外な伏線回収では、もう滂沱の涙である。また「なぜ、そういう話はいつも女が優等生なの?」というメタで皮肉のきいたセリフも含ませ、インテリジェンスをチラっと見せるのも心にくい。台湾映画ファンには嬉しい内容満載で、初心者にも見やすい娯楽作品だ。年末年始の楽しい映画体験を保証したい。

 

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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