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5人の監督がポストコロナの神奈川県大和市を描いたアンソロジー映画『MADE IN YAMATO』がいよいよ関西の劇場でも公開!

2022年5月31日

(C)踊りたい監督たちの会

 

新幹線をはじめ、東名高速や厚木基地のある大和市を舞台に、そこで生活するさまざまな立場の人々の物語を5人の監督が描きだす『MADE IN YAMATO』が6月4日(土)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『MADE IN YAMATO』は、神奈川県大和市を舞台にした5つの物語を5人の監督が紡いだオムニバス映画。大和市出身である『大和(カリフォルニア)』の宮崎大祐監督が企画を務め、『小さな声で囁いて』の山本英監督、『素敵なダイナマイトスキャンダル』の冨永昌敬監督、『みちていく』の竹内里紗監督、『わたしたちの家』の清原惟監督が参加。市役所で働く女性の何でもない特別な日をつづった『あの日、この日、その日』(山本監督)、名物喫茶店「喫茶フロリダ」を舞台に繰り広げられる奇妙な対話劇『四つ目の眼』(冨永監督)、街中に同じステッカーが貼られていることに気づいた清掃員の冒険を描く『まき絵の冒険』(竹内監督)、大和での日常の動画を撮る2人の女性が不思議な世界に迷い込んでいく『エリちゃんとクミちゃんの長く平凡な一日』(宮崎監督)、高校を卒業したばかりの女性が海を目指す『三月の光』(清原監督)の5本で構成。

 

Story1 『あの日、この日、その日』(山本英監督)

…市役所で働くユキは退職する太田さんのために職員たちのビデオレターを撮っている。ある日の休日、ユキは友人の山崎とピクニックに出かける。何でもない特別な日を見つめる物語。村上由規乃さん、山崎陽平さん、小川幹郎さんが出演。

(C)踊りたい監督たちの会

 

Story2『四つ目の眼』(冨永昌敬監督)

…麻子は別居している父親にある人物を紹介するために、喫茶フロリダへ誘い出す。そこではその3人と彼らを取り巻く人々の過去や想いが錯綜し…名物喫茶店を舞台に繰り広げられる奇妙な対話劇。尾本貴史さん、福津健創さん、円井わんさんが出演。

(C)踊りたい監督たちの会

 

Story3『まき絵の冒険』(竹内里紗監督)

…清掃員のまき絵は街中に貼られている同じステッカーに気付き、写真で収集を始める。一体それは何を意味しているのか。ある夜、中学の同級生に再会し、彼女の連絡先を書いた紙を渡される。まき絵の冒険が始まる。兵藤公美さん、堀夏子さん、加賀田玲さん、石山優太さんが出演。

(C)踊りたい監督たちの会

 

Story4『エリちゃんとクミちゃんの長く平凡な一日』(宮崎大祐監督)

…バンド仲間のエリとクミはある日、タイムカプセルに入れるため、大和での生活の動画を撮り始める。その後訪れた恐竜レストランで、右目で見た世界と左目で見た世界の違いを語りはじめるエリ。二人は次第に両目の間の世界へと迷い込んでいく。柳英里紗さん、空美さん、本庄司さん、小川あんさんが出演。

(C)踊りたい監督たちの会

 

Story5『三月の光』(清原惟監督)

…高校を卒業したばかりの莉奈は川辺に佇む。同級生の男がやってきて莉奈にしつこく付き纏うのだが、莉奈は相手にする気もない。「海に行きたい」と莉奈は言う。やってきたバイクに乗せてもらった莉奈は海に行けるのだろうか。小山薫子さん、石倉来輝さん、田中真琴さん、南辻史さんが出演。

(C)踊りたい監督たちの会

 

映画『MADE IN YAMATO』は、関西では、6月4日(土)より、大阪・九条のシネ・ヌーヴォ、京都・九条の京都みなみ会館、神戸・元町の元町映画館で公開。

以前、仕事関係で一度だけ訪れたことがある神奈川県大和市。横浜市に隣接している街であり、人口が20万人を超える比較的規模の大きな都市である。大和市で育った宮崎大祐監督が『大和(カリフォルニア)』を監督し、エモーショナルな青春音楽映画を体感させてもらった。今回は、宮崎監督が全幅の信頼を置く監督達に物語を紡いでもらい、まさに色とりどりの大和の物語を作り上げている。どこにでもありそうで、ここにしかない大和という街、つまり日本のとある街の出来事を五者五葉様にユニークに描いており、街への愛情がたっぷりと盛り込まれていた。どの作品にも何かしらの謎が盛り込まれている。謎の人物や物体が存在し、その謎について謎のままだったり、途中から明らかにしたり。でも、最終的には謎は謎のままで、観る者に考えを巡らせるような仕掛けがあった。だからこそ各作品ごとのおもしろみがあって惹き込まれていく。決して、”ご当地”な要素は含まれていない。街の中を新幹線が走り東名高速が通り厚木基地に離着陸するジェット機が低空飛行する街。どこかに繋がっている街であり、どこかに行こうと思えば行ける街。しかし、本作は街の外に行こうとしている人達を描いてはいない。YAMATOという街にあるものを使って多種多様な形で表現している。ある意味で奇跡的なまとまりを以て連なっている5つのストーリーが本作には詰まっていた。

 

 

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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