Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

9万3千時間かけ建設!実在するDIY宮殿の誕生秘話描く『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』がいよいよ劇場公開!

2019年12月12日

(C)2017 Fechner Films – Fechner BE – SND – Groupe M6 – FINACCURATE – Auvergne-Rhone-Alpes Cinema

 

1965年に仏政府の重要建造物に指定された宮殿“シュヴァルの理想宮“の建造者にスポットを当てた、実話に基づく人間ドラマ『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』が、12月13日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』は、フランスに実在する建築物で、ひとりの郵便配達員の男が33年もの歳月をかけ、たった1人で完成させた手作りの宮殿「シュバルの理想宮」の実話を映画化したヒューマンドラマ。フランス南東部の自然豊かな田舎町。寡黙で空想好きの郵便配達員シュバルは、変わった形の石につまずいたことをきっかけに、愛娘アリスのために「おとぎの国の宮殿」を建てることを思いつく。さまざまな苦境に直面し、周囲の人々にバカにされながらも、来る日も来る日もたった1人で石を運んでは積み上げ続けるシュバル。そんな彼に、過酷な運命が容赦なく襲いかかる。

 

本作は、『グレート デイズ! 夢に挑んだ父と子』の監督ニルス・タベルニエと主演ジャック・ガンブランが再タッグを組み、『ゲンズブールと女たち』のレティシア・カスタが主人公の妻役を演じる。ほぼ全編を通し、現存する理想宮で撮影を敢行した。

 

(C)2017 Fechner Films – Fechner BE – SND – Groupe M6 – FINACCURATE – Auvergne-Rhone-Alpes Cinema

 

映画『シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢』は、12月13日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、京都・七条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

シュヴァルの宮殿がある南仏の村オートリーヴは、パリからはるか下った南の端の片田舎。普通の観光客ならば一生縁の無い場所だが、いつか自分の足で訪れて、彼の作品をこの目で見てみたい…と思ってしまう作品だ。

 

生前には作品が評価されなかった芸術家は数多存在する。名声や金銭を得るためではなく、自分の作りたいものを、誰のためにでもなくひたすら創作するという行為は、むしろ報われることが難しい。彼によって造り上げたものが後世に絶賛される、と知っている観客の視点でさえ、劇中のシュヴァルの行動は奇怪である。昼は黙々と郵便を配達しながら石を拾い、夜中はひたすら村はずれの場所でその石を積み上げていく。30年以上も同じ行動を続ける彼に向けられる村人たちからの視線は、さぞ冷たかったはずだ。

 

シュヴァルについて調べてみると、独りを好む夢想家で、己のインスピレーションのままに黙々と彼の宮殿を作り上げた、と多くの記録が残っている。しかし、本作では、彼の宮殿建築に対する、とても重要な動機が描かれている。その想いが「成就した」と呼ぶべきラストがとても美しい。どうか実際のシュヴァルが見た景色も同じであると願うばかりだ。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts