人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見えてしまう高校生が不思議な運命に足を踏み入れていく『ホリック xxxHOLiC』がいよいよ劇場公開！
（C）2022 映画「ホリック」製作委員会 （C）CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社
人には見えないものが見えてしまう孤独な高校生が、ある日“ミセ”の女主人と出会い、ミセを手伝う内に大きな事件に巻き込まれていく様を描く『ホリック xxxHOLiC』が４月２９日（金）より全国の劇場で公開される。
映画『ホリック xxxHOLiC』…
人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が見えてしまう男子高校生の四月一日君尋（ワタヌキ・キミヒロ）。その能力のせいで孤独な人生を歩んできた彼は、能力を消し去って普通の生活を送りたいと願っていた。そんなある日、一匹の蝶に導かれて不思議な“ミセ”にたどり着いた彼は、妖しく美しい女主人の壱原侑子（イチハラ・ユウコ）に出会う。侑子は四月一日のどんな願いでもかなえてくれると言い、その対価として彼の“一番大切なもの”を差し出すよう話す。侑子のもとで暮らしながらミセを手伝うことになった四月一日は、様々な悩みを抱えた人たちと出会ううちに、思わぬ大事件に巻き込まれていく。
本作は、創作集団「CLAMP」の大ヒットコミック「xxxHOLiC」を、『Diner ダイナー』『ヘルタースケルター』の蜷川実花監督が実写映画化。孤独な高校生の四月一日を神木隆之介さん、ミセの女主人である侑子を柴咲コウさんが演じる。『センセイ君主』の吉田恵里香さんが脚本、『ミッドナイトスワン』の渋谷慶一郎さんが音楽を担当した。
（C）2022 映画「ホリック」製作委員会 （C）CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社
映画『ホリック xxxHOLiC』は、４月２９日（金）より全国の劇場で公開。
CLAMPの伝説的日大ヒットコミック「xxxHOLiC」。蜷川実花さんがやらずして一体誰がやる！？と思わせてくれる、蜷川さんの美世界全開の作品である。人の心に寄りつく闇の感情を体現化した”アヤカシ”にまつわる異空間な世界を表現するべく、妖しくも美しい映像表現を存分に堪能できる作品だ。個性的でありつつも人間らしいキャラクターがいくつも登場しており、楽しませてくれる。柴咲コウさん演じる侑子は勿論だが、女郎蜘蛛を演じた吉岡里帆さんのキャラクターへの豹変ぶりには驚かされた。ここまで本人の人柄から表現されていた演技とはかけ離れているようにも感じるキャラクター性の強い役は初めてではなかろうか。そして、本作をさらに彩っていくのに欠かせない音楽を担うのは、先鋭的な電子音楽作品からピアノソロまで幅広く手掛けている渋谷慶一郎さん。本作に合わせた楽曲達が異空間を見せつける映像体験をさらに盛り上げている。世界を闇に堕とし入れようとする”アヤカシ”を操ろうとしている者達との戦いの末に観た世界には、儚くも妖艶な世界が表現されており、他の作品が追随できない仕上がりとなっている作品であった。
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- 映画ライター
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- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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