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コロンビアの無名画家だったフェルナンド・ボテロ が、いかにして名を馳せたのか紐解く『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』がいよいよ劇場公開!

2022年4月25日

(C)2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved

 

ふくよかなモナ・リザで知られる画家、フェルナンド・ボテロの素顔と、作品に迫るドキュメンタリー『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』が4月29日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』は、独創的で多幸感あふれる作風で世界中から愛されるコロンビア出身の画家フェルナンド・ボテロの魅力に迫るドキュメンタリー。人物や動物をふくよかな体型で表現したユーモアあふれる作品で注目され、89歳の現在も創作を続けるフェルナンド・ボテロ。ヨーロッパ、ニューヨーク、中国、コロンビアで長年にわたって撮影されてきた映像と、ボテロ本人や家族、歴史家、キュレーターの証言などを通し、その素顔と魅力的な作品の数々を紹介。田舎町出身の無名画家だった彼が、いかにして芸術界の頂点へと上り詰めたのかをひも解いていく。

 

(C)2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved

 

映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』は、4月29日(金)より全国の劇場で公開。関西では、4月29日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や京都・烏丸御池のアップリンク京都、5月13日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

観る前後で、この画家と彼の作品とに対する印象が大きく変わる。観られたことが幸運だったと思えるドキュメンタリーだった。

 

ボテロの作品スタイルは独特だ。豊満なシルエットの人物像。ハンプティ・ダンプティのような丸みを帯びた体形と穏やかな笑み。絵画は四角いキャンバスにパンパンに収まるようなレイアウト。立体物の彫刻は目に見えない立方体にぎゅうぎゅうに押し込められたようなフォルム。ふくよかさが美しさだという価値観は世界各国に存在し、日本でも特に古い時代にその存在を確認できる。通説では、農耕・牧畜が発展する以前の社会では食料の備蓄が困難だったため、ふくよかさ=食事が足りている満たされた生活の象徴だったからではないか、と云われているが、恐らく正しいのだろう。

 

彼の作品は、日本ではルネサンスや印象派のような広く人気のある作品群と比べると高くないように見受けられる。絵画に限らず、映画でも小説でも「作品は作者の存在とは切り離して評価されるべきだ」とよく云われてきた。しかし、ボテロに限っては、人物のバックグラウンドと現在の姿を知ったうえで作品を鑑賞することで、印象は間違いなく変わってくる。本作では、画家が歩んだ人生の足跡を追い、舞台は生誕地の南米からマドリード、フィレンツェ、そしてニューヨークへと移ってゆき、心に傷を残す出来事を経験しながら、作風を貫き続けてきた姿が語られていく。コロンビア内戦による暴力の時代に描かれた凄絶な絵画は、ピカソのゲルニカを想起させるが、鑑賞者の気持ちを、さもありなんと云うかのように、近年のボテロとピカソによるコラボレーション展覧会の様子がレポートされているのも見どころだ。

 

今年、日本でもボテロ展が開催される。ボテロの作品は日本国内の美術館等での常設作品は少なく、特に関西在住の身としては、彼の作品をまとめて見られる四半世紀ぶりの機会である。東京、名古屋を経て京都に廻ってきた時、ぜひとも美術館に足を運びたい。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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