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若きトップカメラマン今村圭佑さんによる日本と台湾・高雄を舞台にした家族の成長譚『燕 Yan』が日本初上映!

2020年3月8日

(C)2019「燕 Yan」製作委員会

 

日本と台湾・高雄を舞台に、残された家族が苦しく切ない感情を抱えてもがく姿を描く『燕 Yan』が第15回大阪アジアン映画祭の特別招待部門で日本初上映された。

 

映画『燕 Yan』は、日本と台湾を舞台に、離れ離れになった家族がそれぞれの思いを抱え、もがき成長する姿を描いた人間ドラマ。28歳の早川燕は、埼玉の父から台湾・高雄で暮らす燕の兄・龍心に、ある書類を届けるよう頼まれる。かつて燕を中国語で「イエンイエン(燕燕)」と呼んでいた台湾出身の母は、燕が5歳の時に兄だけを連れていなくなってしまった。そんな母への複雑な思いを抱えながら、台湾へと旅立つ燕だったが…

 

本作は、『帝一の國』『新聞記者』など数々の作品で撮影監督を務めてきた今村圭佑さんの長編監督デビュー作。『パラレルワールド・ラブストーリー』の水間ロンさんが主人公・燕、『あゝ、荒野』など多数の作品でバイプレイヤーとして活躍する山中崇さんが兄・龍心、歌手の一青窈さんが2人の母をそれぞれ演じる。

 

(C)2019「燕 Yan」製作委員会

 

映画『燕 Yan』は、3月11日(水)16:20よりシネ・リーブル梅田でも上映。また、6月5日(金)より、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。

数々の日本映画で撮影監督を担ってきた今村圭佑さんによる長編監督デビュー作。言語や文化の壁を通して描いた切ない家族の物語が作り上げられている。

 

家の中は、違和感なく台湾の言葉が飛び交い、食事や文化にも台湾が取り入れられている空間。一歩外に出てみれば、あくまで日本。どちらにおいても相互の理解がなければ生きてくのは苦しい。家族同士での言語コミュニケーションが大変でも、お互いへの思いにすれ違いは無いはず…ちょっとした糸の掛け違いによって大きな隔たりが起こってしまったことに 胸が締め付けられるような思いを感じてしまった。

 

なお、中国と台湾の中でも話す言語は違う。中国語と台湾語と台湾華語が存在し、発音も異なっている。日本語も含め、世代によって話せる言語も違っていく。また、他のアジア諸国から台湾に働きにきている方も多く、多様な文化を含めたエピソードが本作には散りばめられており、台湾を知れば知るほど興味深い作品となっている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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