Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

インドの山村で受け継がれてきた歌巡るドキュメンタリー『あまねき旋律(しらべ)』がいよいよ関西の劇場で公開!

2018年11月9日

(C)the u-ra-mi-li project

 

インド東北部の山深い村々で、古来より語り継がれてきた“知られざる歌“と、その歌に魅了される人々の生活を映し出す『あまねき旋律(しらべ)』が、関西の劇場で11月10日(土)より公開される。

 

映画『あまねき旋律(しらべ)』は、インド山間部の村々で古くから伝承されてきた「歌」をめぐる音楽ドキュメンタリー。インド東北部、ミャンマーとインドの国境近くに位置するナガランド州。村人たちは棚田の準備、苗木植え、穀物の収穫と運搬などの作業をグループごとにおこない、彼らは作業の間はいつも歌を歌う。季節、友愛など、生活のすべてを歌で表現し、1人が声を発するとそれに呼応するかのように他の誰かが歌いだす。女性、男性も問わずに掛け合いながら歌われるその歌は「リ」と呼ばれ、ナガランドの山々へと広がっていく…

 

本作では、インド南部出身で、共同監督を務めたアヌシュカ・ミーナークシとイーシュワル・シュリクマールが、棚田の雄大な風景、移り変わっていく季節、人びとの生活や農作業の一部始終を淡々とカメラに捉えていく。

 

映画『あまねき旋律(しらべ)』は、11月10日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場と神戸・新開地の神戸アートビレッジセンターで公開。また、11月24日(土)から、京都・出町柳の出町座でも公開予定。

歌って踊る、だけがインド映画では勿論ないですよ。インドの田舎にある農業の風景を捉えたドキュメンタリーまであります。全編に渡って農作業の風景と心地よい旋律が流れているのが本作の魅力。日本でも古くからの田植え唄が伝承されてきたが、最近はどうだろう。皆が必死になって歌どころではないというのが本音だろうか。農家出身の私はそんな風に感じている。だが、農作業に関わらず、リズムに体が乗っていれば、それに合わせて捗ることはないだろうか。淡々とした農作業においても、心地良い旋律があれば、テンポよく作業ができ、作物に思いが込められ、より良い仕上がりになっていく…というのは言い過ぎか、違う次元の話か。

本作では、なぜ唄が歌い継がれてきたか、その裏にある歴史まで紐解かれていく。伝承が途切れる可能性があった中で、必死に守り抜いたこの文化が、今後も途絶えることがないように、本作がその役割を果たしているのならば、映画の役割はまだまだ十分にあると感じさせてくれる一作となっている。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts