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ロバート・レッドフォード俳優引退作!実在の“紳士的な強盗”演じる『さらば愛しきアウトロー』がいよいよ劇場公開!

2019年7月9日

Photo by Eric Zachanowich. (C) 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved

 

1980年代初頭に、アメリカ各地で頻繁に起こった銀行強盗事件の犯人フォレスト・タッカーの謎に満ちた人生をドラマチックに描き出す『さらば愛しきアウトロー』が7月12日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『さらば愛しきアウトロー』は、実在した伝説の強盗犯を題材とするクライムドラマ。1980年代初頭のアメリカ、紳士的なスタイルで強盗と脱獄を繰り返すフォレスト・タッカーによる事件が多発していた。そして、彼を追うジョン・ハント刑事でさえもタッカーの生き様に魅せられていた。そんな折、フォレストは大仕事を成功させるのだが…

 

本作は、ハリウッド屈指の美男俳優として人気を集め、『明日に向って撃て!』や『オール・イズ・ロスト 最後の手紙』など長年にわたり活躍してきた名優ロバート・レッドフォードが俳優引退作と公言している最後の主演作。強盗といいながらも、発砲もしなければ暴力も振るわないという紳士的で風変わりな犯行スタイルを貫いた主人公タッカーをレッドフォードが演じ、タッカーを追う刑事ジョン・ハント役を『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のケイシー・アフレックが担当。そのほか、シシー・スペイセク、トム・ウェイツ、ダニー・グローバーらが共演。監督は『A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー』のデビッド・ロウリー。

 

Photo by Eric Zachanowich. (C) 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation All Rights Reserved

 

 

映画『さらば愛しきアウトロー』は、7月12日(金)より、全国の劇場で公開。

銃を携帯していても一度も使わない。そして、誰1人として傷つけることなく、2年間で90件以上にも及ぶ銀行強盗を成功させたフォレスト・タッカー。

 

本作の魅力は、フォレスト自身が備えている人柄の良さに詰まっている。鑑賞中はクライム映画を観ていることを忘れるほど幸せな時間が溢れていた。たちまち銀行強盗を決行すれば、紳士に振る舞い、動揺する銀行員には労いの言葉をかける。彼なりの流儀を随所から感じとっていった。

 

世間一般の銀行強盗に対する認識と、彼の銀行強盗に対する認識にはズレがある。フォレストの最大の魅力は〝自分の美学を一貫すること〟。彼にとって、もはや銀行強盗は自分のステージ、職業が銀行強盗である。物語の初めに『事実を元にしたー』という前置きがあると、倫理や現実的な問題も含めて『なぜ、そんなことをするのか』という疑問が鑑賞者にも常に付きまとう…

 

しかし、フォレストのような犯罪歴のある男にとって「なぜ銀行強盗をするのか」というのは愚問。そんなことを本人が聞かれても「意味なんてない」の一言に尽きる。刑事の如く客観的事実を見るのではない。フォレストの目線を通じて、銀行強盗によって自身や周りの人物にどのようなプラスの影響を与えたか。そんな思いを巡らせられる珠玉の一作である。

fromねむひら

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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