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キーラ・ナイトレイが心の求めるままに、小説家シドニー=ガブリエル・コレットを演じた『コレット』がいよいよ劇場公開!

2019年5月16日

(C)2017 Colette Film Holdings Ltd / The British Film Institute. All rights reserved.

 

フランスの片田舎に生まれながら、パリで才能を開花させ、ベストセラー女流作家となったシドニー=ガブリエル・コレットの波乱に満ちた半生を描く『コレット』が、5月17日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『コレット』は、1890年代のベル・エポック真っただ中のパリを舞台に、フランスの文学界でいまなお高い人気を誇る女性作家シドニー=ガブリエル・コレットの波乱と情熱に満ちた人生を描いたドラマ。フランスの片田舎で生まれ育ったコレットは、14歳年上の人気作家ウィリーと結婚し、それまでとは別世界のようなパリへと移り住む。芸術家たちが集うサロンで華やかな生活を送る中、コレットの文才に気づいたウィリーは、自身のゴーストライターとして彼女に小説を書かせる。そうして彼女が執筆した「クロディーヌ」シリーズはベストセラーとなるが、コレットは自分が作者であることを世間に認められない葛藤に苦しめられることになる。

 

本作で、保守的で男性優位な当時の社会にあっても、ありのままの自分を貫き才能を開花させていったコレットを、『つぐない』『プライドと偏見』のキーラ・ナイトレイ。夫ウィリーを『ザ・スクエア 思いやりの聖域』のドミニク・ウェストが演じる。また『ハリー・ポッター』シリーズのフィオナ・ショウ、『ジャックと天空の巨人』のエレノア・トムリンソン、デニース・ゴフがキャストに名を連ねた。監督は『アリスのままで』のウォッシュ・ウエストモアランドが務めた。

(C)2017 Colette Film Holdings Ltd / The British Film Institute. All rights reserved.

 

映画『コレット』は、5月17日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、難波のTOHOシネマズなんば、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸、5月18日(土)より、京都・烏丸の京都シネマをはじめ、全国の劇場で公開。

田舎で暮らす純潔な少女が、パリに染められ、パリを染める。

 

本作は、「女性の」自由を描いた物語というより、男も女も関係ない、「己の」自由を追求した物語のように感じた。決して彼の肩を持つ訳ではないが、強烈で横暴な夫ウィリーに全てを与えられ、全てを奪われた日々なくして、彼女の大成はありえなかったように思える。田舎の家に閉じ込められ、無理矢理執筆させられなければ、『クロディーヌ』は最初で最後の大作になっていたはず。あの時の彼女にはまだ野心が足りなかった。夫という障壁は必要だった。

 

私利私欲にまみれたクズとしかいいようがない夫の行動に振り回されるガブリエルは、怒り、抗い、狂い、乱れ、強く凛々しい「コレット」へと変化していく。疲弊した顔も時折見せたが、彼女は彼と過ごした嵐ような日々を、結局愛していたように感じる。パリに名を馳せた「生きるクロディーヌ」は、まぎれもなくウィリーの共犯者だ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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