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どんな恋愛をしていても肯定してくれる楽曲が出来上がった…!『愛がなんだ』今泉力哉監督とHomecomingsの2人を迎え大ヒット御礼舞台挨拶開催!

2019年4月28日

好きな男のためなら仕事も友達もそっちのけで全てを捧げてしまうOLの恋愛模様をコミカルに描く『愛がなんだ』が全国の劇場で公開中。4月28日(日)には、大阪・梅田のテアトル梅田に、今泉力哉監督とHomecomingsの畳野彩加さんと福富優樹さんを迎え、大ヒット御礼舞台挨拶が開催された。

 

映画『愛がなんだ』は、アラサー女性の片思い恋愛ドラマ。28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5ヶ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう…

 

満員御礼状態の中、上映後に今泉力哉監督と主題歌を担当したHomecomingsの畳野彩加さんと福富優樹さんが登壇。主題歌の話題を中心に質疑応答も含め大いに賑わった舞台挨拶となった。

 

Homecomingsについて、今泉監督は、以前からMVを観ていたり、馴染みのレコードショップ兼立ち飲み屋『飲み屋 えるえふる』のオーナーでありミュージシャンの會田さんからお薦めされていたりと、バンド自体は知っていた。「いつかは劇伴やエンディングテーマをお願いしたかった」と胸に秘めていた中で、今回、プロデューサー等に主題歌について提案し、最終的に決定。Homecomingsは、映画館での映画上映と共にLIVEをするイベントを開催しており、メンバーが映画好きだと聞いていたので、今回は特に喜んだ。

 

福富さんは、今泉監督の『サッドティー』や『パンとバスと2度目のハツコイ』がお気に入り。最初にふんわりとしたオファーを受け「過去作品を観直しながら、原作を読み込み進める程、自分達がやりたい」と願い、主題歌に決まった時は大いに喜んだ。福富さんは作詞にあたり「観る人によって誰に共感するか全く違う映画」だと感じ「誰かの曲でもないが、皆それぞれに自分のことを歌っている、と登場人物が思ってくれるような曲にしたかった。”僕”とか”私”という言葉は使っていない」と、今作では意識している。作曲を担った畳野さんは「元々映画のサウンドトラックが好きで、メンバー4人とも好きな映画の音楽をCDやレコードで集めていたので、今回、エンディングテーマの提供が嬉しい」と伝え「映画を観て、歌詞が出来上がり曲を作っている。鑑賞後は余韻に浸れるように、映画の雰囲気を包み込むような曲にしたいなと思って作りました」と振り返った。今泉監督は、Homecomingsに細かい依頼はせずにお任せしていたが「出来上がった曲は間違いなかったので良かった。登場人物を限定せずに様々なことを認め、止めたくなるような恋愛をしている人を肯定するスタンスで作って頂いた」と感じており、楽曲の出来上がりを喜んでいる。

 

本作を鑑賞した福富さんは、ナカハラが餃子食べてるシーンがお気に入り。「ご飯食べるシーンが良くて、味噌煮込みうどんなんかも良い。食べながら喋るシーンが印象に残っています」と伝えた。畳野さんは「テルちゃんとマモちゃんが朝方に二人で居酒屋から出ていってタクシーに誘うシーンは、眠くてぼんやりとした朝方の空を撮っていると感じて、個人的には印象に残っています」と語る。これを受け、今泉監督は「3時半に集合して、朝を迎えて撮りました。雨が降ってきて困ったが、逆に綺麗になるかもと思い、丁度良かった」と明かした。

 

ナカハラのキャラクターに共感した福富さんは「僕は恋焦がれまくるタイプなので、ぼんやりとずっと追いかけちゃう」と告白。畳野さんは「昔は葉子だったかもしれない」と打ち明け「人の気持ちを考えられなかった人間だったので。今はそんなことはないですが。大学生以前の恋愛は、自分勝手に周りを巻き込んでいたような気がするんですけど…」と振り返ると、高校からの同級生のである福富さんは「そうかもね」と呼応する。今泉監督は、それぞれのキャラクターに自身の一部が入っていると感じており「男女入れ替えられる映画だと云われている。テルコのように誰かを思い切り強く好きだと思ったことはなく、羨ましいなと思いながら撮っていた」と振り返った。自身のオリジナル作品では「もっと温度が低い恋愛ものを撮っていた」と述べ「誰かを好きだという思いが強い子を肯定する人物として、同僚で後輩の女の子を新たに登場させている」と本作における自身を代弁するキャラクターの視点を説いていく。

 

さらに、エンディングテーマの「Cakes」を畳野さんによる弾き語りで披露。テアトル梅田での舞台挨拶としても貴重な機会となった。最後に、畳野は「『愛がなんだ』も「Cakes」も末永く愛して頂けたら嬉しいな」とコメント。福富さんは「自分達が好きな映画で、なおかつ好きな監督さんの作品に携わることができ嬉しいです。こうやって皆さんに直接お会いできて貴重な経験になったなと思います」と伝えていく。今泉監督は「感想はSNSへの書き込みも有難いですが、誰かの口から伝えられた情報は凄い力を持っています。周りのお友達やお知り合いの人に感想等を口で伝えて頂けると広がるかなと思っています」と伝え、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『愛がなんだ』は、全国の劇場で公開中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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