日本国憲法を擬人化した一人芝居「憲法くん」を基にしたドキュメンタリー『誰がために憲法はある』がいよいよ劇場公開!
(C)「誰がために憲法はある」製作運動体
芸人の松元ヒロさんが長年演じ続けている日本国憲法を擬人化した語り芸『憲法くん』を基にしたドキュメンタリー『誰がために憲法はある』が、4月27日(土)より全国の劇場で公開される。
映画『誰がために憲法はある』は、芸人さん松元ヒロさんが舞台で演じ続けている1人語り「憲法くん」をベースに、日本国憲法とは何かを改めて見つめなおすドキュメンタリー。戦後35年目にあたる1980年、初恋の人が疎開先の広島で原爆により亡くなっていたことを知った女優の渡辺美佐子さんが中心メンバーとなり、ベテラン女優たちと33年にもわたり続けてきた原爆朗読劇が2019年で幕を閉じる。鎮魂の思いを込めて全国各地を回り公演を続けてきた女優たちのそれぞれの思いが語られるほか、日本国憲法の大切さを伝えるために日本国憲法を擬人化し、松元ヒロにより20年以上も演じ続けている1人語り「憲法くん」を、2019年で87歳になる渡辺美佐子さんが、戦争の悲劇が二度とこの国に起こらないよう、魂を込めて演じた様子が収められている。
本作の監督は『止められるか、俺たちを』の脚本や、ドキュメンタリー「大地を受け継ぐ』を手がけた井上淳一さんが務めている。
(C)「誰がために憲法はある」製作運動体
映画『誰がために憲法はある』は、4月27日(土)より、大阪・十三の第七藝術劇場と京都・烏丸の京都シネマで公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開予定。
本作の冒頭では、日本国憲法を擬人化した一人芝居「憲法くん」が披露される。日本国憲法の意義、そして、憲法の改正とは結局どういうことなのか。今まさに何が起きているのか分かりやすく説明してくれた。現在の憲法を守ることが平和ボケではない。本当に憲法改正が必要なのかと感じていた。
そして、日本国憲法前文が語られる。中学生の時、社会科公民の授業で、前文を書き起こしたことを思い出した。その時は、まわりくどい文章だなぁと思いながら書いていたと思う。大人になって社会の変遷をリアルタイムで把握しながら、改めて前文を読んだ時、その大切さを感じた。この憲法を変える必要があるのか、観る者に考えさせる意義のある作品だと感じている。
映画は、ベテラン女優達による原爆朗読劇を伝えていく。戦後70年を経過しても、伝えていかなければならない出来事がある。だが、伝えていく人達もいつか最後がやってきてしまう。それが平和な日々の終わりにならないように、現在ある平和と日本国憲法を守らねばならないと誓いたい。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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