良い未来を今の私達がどのように作っていけるか…『未来』主演の黒島結菜さんと瀬々敬久監督を迎えFM大阪公開収録イベントin門真開催!
複雑な家庭環境で育ちながらも教師になる夢を叶えた女性が、禁断の計画を立てた教え子を救おうとする姿を描く『未来』が5月8日(金)より全国の劇場で公開。4月24日(金)には、大阪・門真のららぽーと門真・三井アウトレットパーク 大阪門真に主演の黒島結菜さんと瀬々敬久監督を迎えFM大阪公開収録イベントin門真が開催された。
映画『未来』は、ベストセラー作家である湊かなえさんの集大成と評された小説を、『ラーゲリより愛を込めて』『護られなかった者たちへ』の瀬々敬久監督が映画化したミステリードラマ。複雑な家庭環境で育ちながらも、祖母の期待に応えて教師になる夢をかなえた篠宮真唯子。ある日、彼女の教え子である佐伯章子のもとに、「20年後のわたし」と名乗る人物から手紙が届く。半信半疑のまま返事を書くことで、父を亡くした悲しみや心を閉ざした母との孤独な日々に耐える章子だったが、母の恋人からの暴力や、いじめ、そして信じがたい事実が彼女を追い詰めていく。深い絶望のなか、章子は唯一の友人である亜里沙と「親を殺す」という禁断の計画を企てる。そんな章子を救おうとする真唯子は、社会の理不尽さに押しつぶされそうになりながらも手を差し伸べるが…
複雑な過去を抱えながらも子どもたちに寄り添おうとする教師の真唯子を黒島結菜さん、過酷な現実のなかで懸命に生きる少女の章子を山﨑七海さん、章子の両親である良太と文乃を松坂桃李さんと北川景子さん、真唯子の恋人である原田勇輝を坂東龍汰さん、真唯子や章子の人生に大きな影響を与える樋口良太と森本真珠を細田佳央太さんと近藤華さんがそれぞれ演じた。
沢山の観客からの大きな拍手で迎えられた2人。京都大学出身の瀬々監督は、「ちょくちょく関西に来てます」と明かし「大阪大学を受験して見事に落ちました(笑)。大阪で浪人生活を送っていたので、大阪に住んでいたこともあります」と大阪に親しみを感じているようだ。また、「とん蝶」(大阪名物のおこわ)をスタッフに薦められたという黒島さんは、会場に着いてまもなくの本番だったためまだ口にできていないようで「とん蝶は後でゆっくり楽しみます」と笑顔を見せた。
本作のキャスティングを「幸福なキャスティング」と評する瀬々監督は「黒島さんとは約10年ぶりの仕事だった。前回ご一緒した『ストレイヤーズ・クロニクル』の時は沖縄から出てきたばっかりの高校生で。フォトジェニックな子やなと思ったのを覚えています。それから10年も経ち、黒島さんもいろんな苦労をされたと思う。黒島さんの成長がこの映画に込められていると感じました」と、黒島さんとの久し振りのタッグに思いを馳せていく。そんな監督の言葉を受けて黒島さんは「当時はお芝居を始めたばかりで右も左もわからなかった。10年近く経って、また瀬々監督とご一緒できたので、成長した姿を見せたいし、がっかりされないように頑張ろうと思いました」と振り返る。監督を「熱い方」と称した黒島さんに対して、瀬々監督は「口下手なので、ちゃんとした演出ができない」と謙遜。黒島さんは「瀬々監督の頭の中でイメージしているものがあるので、それに近づきたい、演出の意図をくみ取りたいと思いながら演じていました」と一生懸命に監督と向き合っていたようだ。

今作について、瀬々監督は「ある意味では青春映画」だと表現。「中学生のシーンや、黒島さんが演じた真唯子と、板東(龍汰)くんが演じた原田とのラブストーリーのような話もあって、もがき苦しんで何かをつかもうとしている若い人の映画でもある。そういう意味では、初心に返って僕が関西に住んでいた頃のフレッシュな気持ちを思い出してやれたので楽しかったです」と本作の青春映画としての側面について話す場面も。本作を映画化するにあたって「黒島さんが演じた真唯子を軸にしようと思った」と振り返り「真唯子は幼少の頃に母親に捨てられた過去があって、助けられたいと思っている側でありながら、成長して教師になって助ける側にまわった。そういう真唯子が、黒島さんの凛としたしなやかな印象にピタリとハマったと思ってます」と黒島さんを称賛。そんな真唯子の役柄について黒島さんは「経験したことのない役どころだった」と振り返りながら「自分の過去を踏まえて、誰かの助けになりたい、困っている人の支えになりたいという真唯子の強い思いは、真唯子という役を通して、私も強く感じました。人との関わりが薄れている時代に一歩踏み込んで、生徒だけでなくその家族にも目を向ける真唯子は、カッコいいなと思いました」と、真唯子という役を演じて黒島さん自身も強く感じるものがあったようだ。

手紙や言葉が強く印象に残る本作。黒島さん自身も「以前、父からもらった手紙の中で『また仕事したいと思ってもらえる人になりなさい』という言葉が胸に残っている」そうで「また会いたい、また一緒に仕事したいと思ってもらえることが一番の幸せだと思っています。今回、瀬々監督と再会したように、また再会して新しい作品を作っていけるように頑張っていきたい」と、自身を奮い立たせている大事な言葉を明かした。瀬々監督は、「沢木耕太郎さんの『一瞬の夏』というルポルタージュに書かれていた『やるなら今しかない。いつだって今しかない』という言葉が、若い頃の僕の胸に響いた。今の積み重ねが未来に繋がっていくので、その言葉で、今を大切にしないといけないと感じました。当時は若くて僕も純粋だったので(笑)」と、最後は茶化しながらも、大事にしている言葉を明かした。

奈良が舞台の一つになっている本作。奈良での撮影について瀬々監督は「原作でそうめんを作ってる工場が舞台になっていたので、そうめんと言えば三輪そうめんだと思って、原作者に相談せずに奈良県の桜井市で撮影しました。古い町並みが今でも残っているので、生活感のある町並みが俳優さんに力を与えてくれたと思う」とロケ地に桜井市を選んだ理由を明かす一方で「湊さんにお聞きしたら、『私が想像していた場所とは違います、と(笑)。でも、それがおもしろいんです」と小説を映画化する醍醐味を語った。奈良の撮影では走るシーンが多かった黒島さん。「たくさん走ったので大変でしたが、奈良の空気は東京の空気とは全然違うので、空が広くて立っているだけでも深呼吸したくなるような気持ちいいところで撮影できて良かったです」と、奈良での撮影を振り返っていく。
最後に、黒島さんは「皆さんの前でお話することができて、この映画を身近に感じていただけたんじゃないかと思います。ぜひ、『未来』を映画館でご覧ください。この作品を通して、今があるから未来があると感じました。良い未来を今の私達がどのように作っていけるかということが大事だと思います。人と人との関わりでこの世界は成り立っているので、自分だけではなく他者に目を向けて、皆で支え合っていける世の中になったらいいなと思います」と本作を経て感じたことを明かし、瀬々監督が「この映画は、誰かが誰かを救えるかという物語が連続する作品です。未来は1人では作れません。この映画を作って、人との関係性の中で未来が作られていくことや繋がりの大切さを感じました。きっと、今日のイベントで黒島さんの魅力を感じていただけたと思います。黒島さんの魅力が炸裂してますので、ぜひご覧ください」と作品をPRし、公開収録は終了した。
映画『未来』は、5月8日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都や烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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