ウェストコースト・ロックの聖地であるローレル・キャニオンの功績を描く『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』がいよいよ関西の劇場でも公開!
(C)2020 CANYON FILMS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
“カリフォルニア・サウンドという言葉を生み出したウェストコースト・ロックの聖地を題材にした音楽ドキュメンタリー『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』が5月20日(金)より関西の劇場でも公開される。
映画『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』は、ウェストコースト・ロックの聖地、ローレル・キャニオンにスポットを当てたドキュメンタリー。1960年代半ばから1970年代にかけて、アメリカ西海岸を拠点とするミュージシャンたちによって生み出されたウェストコースト・ロック。アコースティックを基調とした演奏スタイルと、叙情的なメロディやハーモニーを重視したサウンド作りで、日本でもブームを巻き起こした。ロサンゼルス中心部にも近いローレル・キャニオンには、ザ・バーズ、ママス&パパス、イーグルスなど多くのミュージシャンが引き寄せられるように移り住み、数々の名曲を生んだ。膨大なフィルムライブラリーから厳選された貴重な映像や写真と共に、アーティストたちがその歴史と功績を振り返る。監督は『駆け足の人生 ヒストリー・オブ・イーグルス』で注目を集めたオーストラリア出身のアリソン・エルウッド。
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映画『ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロック』は、関西では、5月20日(金)より兵庫・尼崎の塚口サンサン劇場、5月27日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。
ウエストコースト・ロック、いや、ウエストコースト・サウンドという名前の方が聞き馴染みがある方も多いかもしれない。このジャンルでは、グレイトフル・デッドやCCRなど、音楽ファンの今まで聴いてきた変遷によって思い浮かべるアーティストが様々だろうか。本作では、バーズ、ママス&パパス、ニールヤング、ジョニ・ミッチェル、ジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタット、イーグルス…挙げるとキリがないが、当時、この街に集まり苦楽を共にしたアーティスト同士の繋がりが非常に解像度高く描かれている。タイムリーな世代のファンからすれば、常識かも知れないが、後追いのファンからすれば、音楽だけを追って、同じ時代に錚々たるアーティスト達が繋がっていた事実を知られ、衝撃を受けてしまう。当時の交流関係はもちろん、時代背景やウッドストックに至るまでのプロセス、そしてシャロンテート殺人事件にも触れ、商業音楽が生まれて行くまでの過程を事細かに教えてくれる。また、映像だけでなく、当時の写真達が本当に美しく、ビジュアルでもかなり見応えのあるドキュメンタリーだ。本作より後にある西海岸のロックシーンは、スーサイダル・テンデンシーズや、モトリー・クルー、メタリカ、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなどに繋がっていく。自分の好きなバンドのルーツを辿れば、いつか、この街ミュージシャン達に出会うことになるのではないだろうか。
from関西キネマ倶楽部
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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