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CGに頼らない生身のアクション此処に有り!『TRAVERSE-トラバース-』岡田有甲監督に聞く!

2019年12月14日

妻の死を受けとめられないでいる一人の武道家が、何者かに連れ去られた愛する娘を救うため、壮絶な闘いに身を投じていく様を描き出す『TRAVERSE-トラバース-』(TRAVERSEとは、乗り越えるという意味合いを含む)が、12月21日(土)より関西の劇場で公開される。今回、岡田有甲監督にインタビューを行った。

 

映画『TRAVERSE-トラバース-』は、愛知県豊橋市を舞台に、空手道豊空会の創始者・田部井淳が主人公を演じたアクション映画。CGやワイヤーを用いない、本物の空手家によるリアルな戦いが展開する。一緒に足を運んだ地元の祭りで、空手道場の師範・高梨淳の妻でジャーナリストの亜紀が姿を消した。冷たい姿で帰ってきた亜紀を警察は自殺と断定し、亜紀の自殺を止められなかったと落胆する高梨は道場を閉鎖してしまう。そして高梨は、養子の里菜と義理の親子という溝を埋められない時間を過ごしていたが、そんな中で里菜が何者かに連れ去られてしまい…

本物の格闘家が主人公である本作、肉弾戦には余計なCGやワイヤーアクションを使用していない。「本当の闘いを撮ることが当初のテーマ」だと謳っている岡田監督は、ロケ地となった愛知県豊橋市について「田部井師範が育っている土地であり、道場を運営しており協力体制があった。中途半端に東京で撮影する必要はない」と信頼しており、土地に合わせて台本も書き直している。

 

主人公の高梨を演じた田部井さんは現役の空手家であり、演技について嘘がつけない。「距離をとって殴る必要があり、近づいてしまうと受け手は反撃できない」と岡田監督は認識しており、撮影に向けて訓練を重ねてきた。演技の稽古に7ヶ月も費やしたが「筋肉の使い方が全く異なる。観ている人にとっては、本当に殴っているように見せている」と自信がある。なお、ドラマパートについては特に苦労しておらず「稽古中に、違和感がある台詞はベテラン俳優に言わせて物語を理解してもらう」と心がけていた。

 

1970年前後に観たブルース・リーが印象に残っている岡田監督は、今作であの時代へのオマージュとして作品作りをしたと言ってはばからない。最初からノーCG、ノーワイヤーと謳っており「CGやワイヤーに頼らず生身の戦いをやろうぜ」と意気込んでいく。日本映画におけるアクション映画チャンバラについても様式美を感じており、アクション監督の白善さんに「『座頭市』をはじめとしたチャンバラ映画を観まくれ」と指示したことを明かし、見事にアクションを演出してくれたと共に作品作りが出来たことを喜んでいる。スタッフ、キャスト、地元の人たちが固い絆で撮り上げたリアルアクションムービー『TRAVERSE-トラバース-』は、観る人の心に届けることができる作品に仕上がったと豪語した。

 

なお、今後も岡田監督は、映画製作への意欲が絶えない。『TRAVERSE-トラバース-』の続編も視野に入れている。また、日本神話「日本武尊」を『チロリン村とクルミの木』『ひょっこりひょうたん島』のような人形劇でやりたいと考えており「子供達が観ておもしろい作品をやろう」と画策中だ。また、ライフワークとして、LGBTで男の子になりたい女の子のドキュメンタリーを手掛け、現在も追いかけており、代理出産に関する作品も企画している。まさにジャンルに拘っておらず、振り幅は大きく”おもしろい”を実践する生き方を今後も貫いていく。

 

映画『TRAVERSE-トラバース-』は、12月21日(土)より大阪・十三のシアターセブン、12月27日(金)より京都・九条の京都みなみ会館で公開。また、以下の通り、両館にて連日舞台挨拶も開催される。

【シアターセブン】

12月21日(土)12:50~ 上映後 桝田幸希さん、岡田有甲監督
12月22日(日)14:40~ 上映後 岡田有甲監督
12月23日(月)18:20~ 上映後 岡田有甲監督
12月24日(火)16:25~ 上映後 岡田有甲監督
12月25日(水)18:20~ 上映後 田部井淳さん、津田寛治さん、璃娃さん、岡田有甲監督
12月26日(木)16:25~ 上映後 田部井淳さん、璃娃さん、岡田有甲監督
12月27日(金)16:25~ 上映後 田部井淳さん、璃娃さん、岡田有甲監督

【京都みなみ会館】
12月27日(金)田部井淳さん、岡田有甲監督
12月28日(土)田部井淳さん、岡田有甲監督
12月29日(日)田部井淳さん、岡田有甲監督
12月30日(月)未定
12月31日(火)未定
1月 2日(木)田部井淳さん、岡田有甲監督

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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