その名を5回唱えると死ぬ…語り継がれる30年前の都市伝説をアップデートした『キャンディマン』がいよいよ劇場公開！

2021年10月11日

鏡の前で５回“キャンディマン”と唱えると殺されてしまうという都市伝説とその謎を探る青年を襲う恐怖を描く『キャンディマン』が１０月１５日（金）より全国の劇場で公開される。

映画『キャンディマン』は、アメリカのシカゴに実在した公営住宅カブリーニ＝グリーンの都市伝説を描いた作品。シカゴの公営住宅「カブリーニ＝グリーン」地区には、「鏡に向かって５回その名を唱えると、右手が鋭利なかぎ爪になった殺人鬼に体を切り裂かれる」という都市伝説があった。老朽化した公営住宅が取り壊されてから１０年後、恋人とともに町の高級コンドミニアムに引っ越してきたビジュアルアーティストのアンソニーは、創作活動の一環としてキャンディマンの謎を探っていた。やがて公営住宅の元住人だという老人と出会ったアンソニーは、都市伝説の裏に隠された悲惨な物語を聞かされる。

本作は、１９９２年製作のカルトホラー『キャンディマン』を、『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピール製作・脚本で新たに映画化。主人公アンソニー役は『アクアマン』で強敵ブラックマンタを演じて注目されたヤーヤ・アブドゥル＝マティーン2世。アンソニーを支えるブリアンナ役で『ワンダヴィジョン』のテヨナ・パリスが共演。監督は『キャプテン・マーベル』続編の『ザ・マーベルズ』に抜擢されたニア・ダコスタ。

映画『キャンディマン』は、１０月１５日（金）より全国の劇場で公開。

１９９２年のカルトホラー『キャンディマン』を、『ゲット・アウト』『アス』のジョーダン・ピール監督が、製作・脚本の立場から関わることは興味深い。１９９２年の公開当時、アメリカの主要なホラー映画として初めてアフリカ系アメリカ人を主人公であり、敵役としても登場させた。彼等に対する差別が根強く残っていた当時においても、曰くつきのストーリーとも解釈できる。２０２０年代を迎えた現在、ブラック・ライヴズ・マター運動がある中で本作を再映画化した意義は十分に興味深い。

舞台となっているのは、シカゴに現存した公営住宅「カブリーニ＝グリーン」地区。「鏡に向かって名を唱えると、右手がかぎ爪の殺人鬼キャンディマンに殺される」という都市伝説があった。キャンディマンの話を聞いた主人公のアンソニーは、その魅力に取り憑かれ、「キャンディマン」のアートを描いていく。ホラー映画でありながら、十分にアート映画の要素があり、却ってじわじわと恐怖の要素が高まっていく。定期的なペースで観客を驚かせるタイプではないホラー映画である。本当の怖さは、スクリーンに映し出されないシーンに隠されていた。観客の想像力を巡らせてしまうからこその怖さがある。

１９９２年に製作された『キャンディマン』は、１９９５年製作の『キャンディマン２』を以て完結となった。本作も続編が出来そうな展開があり、世相に合わせた作品が作られるのか大いに楽しみにしたい。

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