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妻が末期がんで余命半年、助けてくれたのは親友だった…『Our Friend/アワー・フレンド』がいよいよ劇場公開!

2021年10月11日

(C)BBP Friend, LLC – 2020

 

ガンを宣告され闘病生活を送る妻、彼女を介護する夫、そして彼らを支える長い付き合いの親友の三人が、二年間の闘病生活の中で苦悩し希望を見つける様子を綴る『Our Friend/アワー・フレンド』が10月8日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『Our Friend/アワー・フレンド』は、ジャーナリストと彼の妻で舞台女優、2人の親友との関係を軸にしたヒューマンドラマ。2人の幼い娘を育てながら、懸命に毎日を送っていたジャーナリストのマットと妻のニコル。しかし、ニコルが末期がんの宣告を受けたことから、家族の日常は一変する。妻の介護と子育てによる負担が重くのしかかるマットに救いの手を差し伸べたのは、2人の親友デインだった。生きる希望を失いかけていた時に、マットとニコルから心を救われた過去を持っていたデインは、2人を手伝うため、ニューオリンズからアラバマ州の田舎町フェアホープまで車を走らせ、ティーグ家に住み込んで彼らをサポートすることになるが…

 

本作は、「Esquire」誌に掲載され、全米雑誌大賞を受賞したエッセイを、ケイシー・アフレック、ダコタ・ジョンソン、ジェイソン・シーゲルのキャストで映画化。監督はドキュメンタリー作品『Blackfish』で英国アカデミー賞にノミネートされたガブリエラ・カウパースウェイトが務めた。

 

(C)BBP Friend, LLC – 2020

 

映画『Our Friend/アワー・フレンド』は、10月15日(金)より全国の劇場で公開。

妻と幼い娘達の為に懸命に働いてきた夫。だが、妻が不治の病となった時、改めて家庭を顧みる。だが、時すでに遅し。娘達との関係が崩れかかっている中で妻の介護をしようとするならば、肉体的にも精神的にもまいってしまうだろう。そんな状況下で救いの手を差し伸べてくれる友人がいたなら、どんなに有り難いことだろうか。たとえ友人が周囲から疎まれていたとしても関係ない。自らの立場を捨ててでも必死になって寄り添ってくれる人間がいることで、どれだけ助けられるだろう。本作は、友情以上の人間としての慈愛がたっぷりと込められた物語である。

 

夫を演じたのはケイシー・アフレック。『マンチェスター・バイ・ザ・シー』でも見せてくれた、どこか頼りなく、いじけてしまいがちな男を存分に演じている。末期がんの宣告を受けた妻を演じたのは、ダコタ・ジョンソン。『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』でも見せた、子どもを見つめる目は優しく、『ネクスト・ドリーム/ふたりで叶える夢』の時のように、自身がどんな状況に追い込まれようと、やりたいことを実現しようとする姿が誇らしい。そして、2人の親友であるデインを演じたジェイソン・シーゲル。社会を生きていくには不器用であっても、人間として生きていくには大切なものをもっている役を演じさせたら、秀でているものがある。三者三様の魅力的な俳優達の演技力が相まって、人間が生きていくうえで本当に大事なものが何かを伝えてくれる物語。大切にしたい一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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