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たった1人の男がすべてを牛耳り、すべての人間を動かし、破壊していく『本当にあった話(の話)』がいよいよ劇場公開!

2026年9月29日

©鴻池留衣/文藝春秋 /2026「本当にあった話(の話)」製作委員会

 

世間を震撼させたとある事件から数十年後、事件を元にした禁断の舞台が作られることとなり、その主役を射止めた男の狂気がすべてを破壊していく姿を描く『本当にあった話(の話)』が10月2日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『本当にあった話(の話)』は、数十年前に起きた連続殺人事件をもとにした舞台劇の制作現場で主演俳優が暴走していく姿を通し、人間の闇をブラックかつシニカルに描き出す。1999年、厳格な家庭に縛られてきた近田貴子は恋人との結婚を否定され、ある計画を企てる。その内容は、立派な経歴を持つ男性と結婚して殺害し、その人生を恋人に引き継がせ、夫婦として生きるというものだった。しかし貴子の歪んだ欲望はとどまることを知らず、殺人が繰り返されていく。貴子による”配偶者入れ替え連続殺人事件”から数十年が経った現在。事件を題材にした舞台劇が制作されることになり、夛田が主演の座を射止める。しかし夛田のもつ執着と執念は、相手役の米良や脚本家の垣内、演出家の加藤らを掌握し、すべてを破壊していく。

 

本作では、鴻池留衣さんによる小説「本当にあった話(の話)」(「フェミニストのままじゃいられない」を改題)を、水上恒司さんが主演を務めて映画化。舞台劇の主演俳優である夛田を水上さんが演じ、黒木華さん、山下美月さん、小池栄子さん、佐々木蔵之介さんが共演。監督は、2018年の長編デビュー作『赤色彗星倶楽部』で注目を集め、本作が商業デビュー作となる武井佑吏さんが務めた。

 

©鴻池留衣/文藝春秋 /2026「本当にあった話(の話)」製作委員会

 

映画『本当にあった話(の話)』は、10月2日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や心斎橋のkino cinema 心斎橋、京都・九条のT・ジョイ京都や烏丸御池のアップリンク京都、兵庫・神戸のシネ・リーブル神戸等で公開。

世間を震撼させた事件の犯人になぜだか魅了され、カリスマの如く崇拝する人間が存在する、というのはドラマや映画等でよく描かれるエピソードではある。現実の世界においても、やはり実在するモノだろうか。本作においては、”配偶者入れ替え連続殺人事件”という、劇中で存在した事件の犯人に魅了された脚本家が、舞台作品のシナリオとして書いてしまった。そこに集うのは、癖が強いが役者が集ってしまう舞台演出家、どうにかして注目を集めたい女優、そして、学生時代に演劇部の経験がある一般人…この一般人を水上恒司さんが演じているのだが、どことなく狂気じみた雰囲気を醸し出していく。自身の生活や仕事には執着心がないようだが、この舞台作品に関しては異様に執着し、脚本家に対して自身の解釈をぶつけていく。場の空気等はものともしない気迫には圧倒されてしまう。とはいえ、周りの者も容赦しない。各々の立場で1つの舞台を作り上げようとする心意気は誰にも負けないものだ。だが、ある一瞬の出来事によって、本作は何処にいきつくか分からなくなってしまう。気づけば、この主人公は、何者に成り得たのか。あくまでも演技だけの世界なのか、訳が分からなくなってしまうのだ。そして、そのまま最後まで突っ走っていくのだから、恐ろしい作品である。結局のところ、本作を最終的に掌握した人物は誰であったのか。最後の最後までじっくりと見入ってほしい限りだ。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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