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少しでも社会が変わっていくきっかけになれば…『ファーストボイス』綾瀬はるかさんと前田哲監督を迎え公開直前舞台挨拶 in 大阪開催!

2026年9月23日

1989年の日本を舞台に、お金にならない案件ばかり受けてしまうお人好しの弁護士が、職場で理不尽な嫌がらせを受け仕事を奪われた女性と共に、前例のない“ハラスメント裁判”に挑む姿を描く『ファーストボイス』が10月2日(金)より全国の劇場で公開される。9月23日(水)には、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマに綾瀬はるかさんと前田哲監督を迎え、公開直前舞台挨拶 in 大阪が開催された。

 

映画『ファーストボイス』は、日本初のハラスメント裁判に挑んだ女性たちの物語を、実話に着想を得て描いた社会派ドラマ。昭和の終わりから平成初期を舞台に、当時は“常識”として片付けられていた世間の偏見や理不尽に対して声をあげ、新たな未来を切りひらいた人々の闘いを映し出す。日本が好景気に沸いていた1989年。お人好しでお金にならない案件ばかり受けてしまう弁護士である朝日道子のもとに、上原恵という女性が訪ねてくる。職場で執拗な嫌がらせを受けた末に大好きな仕事まで奪われた彼女は、会社と上司を相手に訴訟を起こしたいという。”ハラスメント”をめぐる裁判には前例がなく、新人弁護士の藤野栞は「勝ち目がない」と反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来につながる」と立ち上がることを決意。世間の“常識”という大きな壁に風穴を開けるべく、勇気ある一歩を踏み出していく。綾瀬はるかさんが人間味と愛嬌と力強さを兼ね備えた主人公の朝日道子を熱演し、依頼人の上原恵をファーストサマーウイカさん、新人弁護士の藤野栞を松本穂香さんが演じる。監督は『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』『老後の資金がありません!』等、社会的テーマとエンタテインメント性を融合させた作品を数多くヒットさせてきた前田哲さん。『月の満ち欠け』やテレビドラマ「ショムニ」等の橋本裕志さんが脚本を担った。

 

今回、上映後に、綾瀬はるかさんと前田哲監督が登壇。綾瀬さんは、少し声がかすれ気味ではあったが「みなさん、まいど!ちょっと今日は声が変なんですけども、必死のパッチで頑張っています。短い時間ですけど、楽しんでいってなぁ」とご挨拶。そんな綾瀬さんの様子を気にしながら、前田監督は「方言指導を先程させていただいたんですけど、声が今ちょっと綾瀬さんは出ないんですけども、普段はすごい美声なんですけども」とフォロー。大阪には何度も来ている綾瀬さんは「必ず肉まんが差し入れで入っています。あと、いつも楽しみにしてるのはたこ焼きです」と大阪の食を楽しみにしている。また、道頓堀もお気に入りで「アレ(グリコの看板)になったことがあります」と、2014年のリニューアル時にゴールインマークのポーズをした特別工事幕に登場したことを振り返った。

 

昨日、前田監督は、宝塚シネ・ピピアでトークショーに登壇しており「いかに綾瀬はるかが素晴らしいか、という話をさせていただきました」と話した。また、綾瀬さんは、福岡で、モデルとなった原田直子弁護士と辻本育子弁護士にお会いして、映画の感想を聞かせていただいた。前田監督は、準備段階から当時の出来事を聞いており「実際は、2人の弁護士なんですね。それを朝日道子、という役で1人に集約しています。2人のキャラクターはまるっきり極端に違うんですよね」と解説すると、綾瀬さんは「すごい素敵で…実際、こういう先生に相談すると、心強いんだろうな、という風に思って…当時の話とかちょっと教えていただいたんですけど、こんな強い信念を持った先生達だからこそ、こういうことが成し遂げられたんだな」と感じ、2人の弁護士の人柄にも惹かれたようだ。本作について「ちょっと違うところもあるけれど、すごく良かった」との感想を伝えると、前田監督は「映画はフィクションですから…そうなんですよね。でも、喜んでおられました。やっぱり、こういうことがあった、とちゃんと後世に伝えていきたい、という思いもあるし、まだ変わっていない部分が沢山あるので、そういう意味では意義がある映画じゃないですか、という感想だったと思います」とフォローしていく。

 

 

作品の終盤には、綾瀬さん演じる朝日道子による長台詞が印象的な最終弁論のシーンがある。。前田監督は「完璧にカットは割っていますけども、彼女も全部ワンカットで撮れるぐらいに覚えて、感情も全部入っている芝居ができたんです。こちらで割りましたけど、カットは、バックに誰が映っているか、ということもあって。そこは、キャストの方も傍聴席の方も、その姿に心打たれていて…ウイカさんや穂香さんはちょっと涙ぐんでいたんですけど、そこは、実は使っていないんです。そういうことがあって、スタッフもすごく感動していましたね。普段の綾瀬さんと全くギャップがあったもので、皆が驚いています」と明かしていく。綾瀬さんは「朝日先生っぽいね、と言われることが多いんですけれど…」と返すが、前田監督は「朝日道子は、綾瀬はるかなんですよ。ある種、当て書きなので、企画の段階から綾瀬さんが主演をやっていただくことになったので、脚本家の橋本さんが当て書きをして、こういうキャラクターになっている」と解説した。

 

撮影現場について、前田監督は「ずっ~と喋っているんです。弁護団の女性陣がずっ~と喋っているんですよ。女子高みたいにペチャクチャずっと喋っていて、ずっと似顔絵を描いている。喋っているから、似顔絵を描いてられるんですよ」と明かしながらも「本番となると、変わるんです。人格が変わるみたいです。その切り替えが誰よりも早い。素晴らしいです」と綾瀬さんを絶賛。これを受け、綾瀬さんは「私も、女性が多かったので、本当におしゃべりでね、女子高みたいに。監督が”集中してくださぁ~い”って何度も。だから、私も、集中したい時に話しかけられるから、話して、こうやっていたんですけど」と回想。改めて、前田監督は「ずっと喋っていてて…でも、楽しそうで、リラックスした状況でないと120%の力が出せない、と僕は考えているので、それが最も端的にできるのが綾瀬さんだな、と思いますね。だから、もうワンテイクやらしてください、と言った時、彼女の場合は説明が要らないんですよ」と明かすと、綾瀬さんは「監督が言うことは大体分かっちゃうから、もう大丈夫です、わかってます、と言って…」と応じ、二人の間には、言葉を交わさずとも通じ合うような信頼関係があるようだ。なお、撮影中は待ち時間が長いこともあり、綾瀬さんは、皆さんの似顔絵を描いており「すごく上手く出来たので、披露したかったですね」と自信があるようで、メイキング映像で見る機会があるかもしれない。

 

 

そして、今回は、お客さんの中から、ファーストサマーウイカさんが演じた上原恵さながらに、観客が綾瀬さんと前田監督を目の前にして直接質問できる機会も設けられた。まず、最初のお客さんから「勇気をもらえる素敵な映画でした」と伝え「映画の中で素敵な赤いボディコンの衣装を着ていらっしゃると思いますけれども、綾瀬さんの好きな色はなんですか」と質問。綾瀬さんは「いっぱいありすぎて…白、水色、赤」と回答。次に「子育てをしながら弁護士として働く朝日弁護士がとても格好良くて魅力的でした」と伝え「お子さんとのシーンで、印象に残ってることとかあったら教えていただきたいです」と尋ねると、綾瀬さんは「長女の子が下の子達の面倒を見ていたり、監督がクランクインする前に仲良くなる時間を設けてくださって一緒にゲームをしたりしましたよね」と思い返すと、前田監督は「実際の親子を演じなきゃいけない。いきなり演じるのは難しいので、リハーサルみたいな形ですね。リハーサルといっても、芝居を練習するのではなくて、綾瀬さんと交流してもらって、一緒に遊んで。ゲームすると本音が出てくるので、そういう時間を半日ぐらい設けてもらって、トランプをしたり、ボール遊びをしたり、紙を丸めて投げ合ったりとかですね。そういうことをして…でも、一番楽しんでいたのは綾瀬さん」と明かした。さらに長台詞に驚いたお客さんは、その覚え方を聞いてみると、綾瀬さんは「長い台詞がある時は、前日にまとめてやる、というよりも、一週間前ぐらいから刷り込み方式、覚えて寝る、覚えて寝る…とやると、脳に定着するみたい。いっぱいやるより、早めにちょっとずつ(声に出して)やる」と解説。次に、一番印象に残ったシーンについて聞かれ、綾瀬さんは「最終弁論は、会場全体が一体になる感じがあって、自分だけが喋っているんだけど、みんなの思いも載せて一緒に喋っている感じがあって、私自身もやっていて、ちょっとグッとくる瞬間があって、印象に残っています」と感慨深げだ。演じる上で事前に学ぶことについて聞かれ、綾瀬さんは「今回は、実話に着想を得たお話だったので、当時の資料を沢山いただいて、その時に弁護士の先生がどんな気持ちだったか、どういう裁判が行われていたか、そういう資料を沢山読みました」と披露。最後に、一番難しかったシーンについて聞かれ、綾瀬さんは「レッツビギン!ってやっていたと思うんですけど、意外に、監督が手の位置のこだわりがあって、もっと上、とか、もっと顔に寄せて、とか」と挙げると、前田監督は「別に、どこでもいいんですけど。もうちょっと上で、とか、下がいい、と言っただけなんですけどね」と返していく。改めて、綾瀬さんは「裁判のシーンは、緊張感もあったし、何日もかけて朝から夜までずっと撮っていて、集中力とかもずっと保っているのが大変だった部分もあった。裁判シーンは全般的に大変だった印象がありますね」と振り返った。

 

 

最後に、綾瀬さんは「皆さんに直接生で感想の声を聞けてすごく嬉しかったです。長いような短い時間をお付き合いいただきありがとうございました。楽しい時間でした。また公開したら、もし、また観たいな、と思われたら観に来ていただいて、おもしろかったら周りの人にも薦めてみてください」とメッセージ。前田監督は「こうやって観てもらうことは、皆さんにとってもファーストなことなので、是非この映画のことを様々な方に話して広めてもらえたら助かります。やはり、まだまだこの問題は今も続いていることだと思うので、是非観て、少しでも社会が変わっていくきっかけになればいいなと思っていますので、よろしくお願いします」と伝え、舞台挨拶を締め括った。

 

映画『ファーストボイス』は、10月2日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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