自己承認欲求と共依存が渦巻く日常を舞台とした“サイコセラピースリラー”『健康ちえのわトランポリン教室』がいよいよ劇場公開!
©HEISEI NANOOK
一見すると平凡な夫婦が、奇妙な習い事に出会ったことをきっかけに想像だにしない状況に陥っていく様を描く『健康ちえのわトランポリン教室』が6月27日(土)より劇場で公開される。
映画『健康ちえのわトランポリン教室』は、自己承認欲求と共依存が渦巻く現代社会を背景に、平凡な夫婦が奇妙な“習いごと”に足を踏み入れたことから崩れていく日常を描くサイコセラピー・スリラー。結婚2年目の専業主婦である結依は、一見すると優しい夫の恒平に“守るべき妻”となることを強いられるなど、日常に潜む“悪意なき暴力”に傷つきながらも、表面上は平穏な生活を送っていた。そんなある日、彼女は街中で「健康ちえのわトランポリン教室」という奇妙な名前と内容の習いごと教室を見つけ、通い始めることになる。教室の先生や仲間たちとの交流を通じて、結依はこれまで押し殺してきた“本当の自分”と向き合い始めるが、その一方で恒平との夫婦関係は歪みを増していき、2人は日常に潜んでいた闇に飲み込まれていく。
本作は、プロデューサーの宮沢大さんと共に映像制作団体「平成ナヌーク」を立ち上げた石川皓一監督が構想2年、完成まで3年をかけて手がけた長編デビュー作で、第十三回下町映画祭で準グランプリを受賞。田野真悠さん、下遠航さん、香賀隆乃さんらが出演した。
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映画『健康ちえのわトランポリン教室』は、6月27日(土)より劇場で公開。関西では、7月18日(土)より大阪・十三のシアターセブンで公開。
一見平凡で幸せな主婦に見える主人公だが、彼女の生活には静かな地獄が潜んでおり、常に不穏な緊張感が漂う。無自覚的に彼女を見下し支配しようとする夫との、何かを一つずつ諦めていくような日々がぐるぐると続いていく。そんな中見つけた怪しげな教室に傾倒していく姿は、恐ろしさと共に”平凡な地獄”から抜け出す痛快さも感じた。とはいえ、女性視点からのみ男性を悪として描くのではなく、中盤からは夫視点で彼の抱える痛みも描写される。それにより、夫婦の問題が矮小化されることなく、本質へと迫っていく。序盤では唐突に感じた展開の謎や、主人公がのめり込んでいく教室の全貌が明らかになった後の息を呑む展開は、劇場の暗闇の中でこそ、その真価を発揮する。
fromマスダ
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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