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香港・台湾の武侠作品へオマージュ捧げた“青春×武侠アクション×超絶中二病ムービー”『ギデンズ・コーの功夫(カンフー)』がいよいよ劇場公開!

2026年6月2日

©2026 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

 

カンフーの達人を称する流れ者に弟子入りした落ちこぼれ高校生とその仲間の姿を、1980~1990年代の香港・台湾映画のオマージュを交えて描く『ギデンズ・コーの功夫(カンフー)』が6月5日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ギデンズ・コーの功夫(カンフー)』は、1980~1990年代の香港・台湾武侠映像作品へのオマージュを全編に散りばめながら描き出す武侠ファンタジーアクション。落ちこぼれ高校生の淵仔(ユエンザイ)と親友の阿義(アイー)は、500年の眠りから目覚めた謎の流れ者である黄駿(ホアン・ジュン)と出会う。カンフーの達人だという黄駿の圧倒的な武術を目の当たりにした淵仔と阿義は彼に弟子入りし、淵仔が密かに想いを寄せる同級生の乙晶(イージン)も彼らの修行に加わる。やがて3人は、500年前から続く黄駿と弟弟子である藍金(ラン・ジン)の確執を知ると共に、“カンフー”の裏に隠された、天地を揺るがすほどの重大な秘密に気づく。

 

本作では、『赤い糸 輪廻のひみつ』『あの頃、君を追いかけた』で知られ、小説家としても活躍する台湾のギデンズ・コー監督がインターネット上で発表した小説「功夫」を自らの手で映画化。この二作でもタッグを組んだクー・チェンドンを主演に迎え、『黒の教育』のベラント・チュウが阿義、『赤い糸 輪廻のひみつ』『返校 言葉が消えた日』のワン・ジンが乙晶、ベテラン俳優のダイ・リーレンが謎のカンフー達人である黄駿、『1秒先の彼女』のリウ・グアンティンが黄駿の敵役である藍金を演じた。

 

©2026 MACHI XCELSIOR STUDIOS ALL RIGHTS RESERVED.

 

映画『ギデンズ・コーの功夫(カンフー)』は、6月5日(金)より全国の劇場で順次公開。関西では、6月5日(金)より京都・出町柳の出町座、6月6日(土)より大阪・十三の第七藝術劇場、6月13日(土)より神戸・元町の元町映画館、7月6日(月)より大阪・蒲生四丁目の土間シネマで予定。

歴代カンフー名作映画へのリスペクトが溢れるオープニングから、既に最高である。開始10分で、バカバカしい程の勢いに笑い声が止まらない。もし、自分がいま中学生だったら、今日から功夫の修行を始めていただろう。「そんなベタな!でもそこが良い!」という、みんな大好きなお約束のトレーニング風景。日本の格闘マンガそのままに誇張された特訓の日々。ギデンズ・コー監督は、本当にカンフーや日本のマンガが好きすぎる。「ドラゴンボール」への愛も強火で、「俺はピッコロかよ」というセリフを、そんな場面で言わせるセンスがたまらない。

 

とはいえ、”普通の高校生が、ある日カンフーの達人である師匠に出会って、修行して強くなる”というストーリーなので、大好きだけど、目新しさはないかも……と思って見ていた。しかし!今回はそれだけではない。いやー!そうきたか!そういうことかーー!!と驚嘆。これは、カンフーの世界観がある”物語”を愛し、没頭し、そして、囚われた者達の話であり、そして「これを観ているあなたも、カンフー映画好きでしょ?」と言われているのだ。私は、観ている最中にギデンズ・コーと目が合った気さえする。

 

多彩で魅力的な登場人物達の中で主人公となるのは、ギデンズ・コー監督作品の『赤い糸 輪廻のひみつ』のメインキャストとして大活躍だったクー・チェンドンとワン・ジン。この人達は、いつまで高校生の役をやるの?という程に学生シャツ姿は今回も似合っており、ちょっとキツめの下ネタも楽しそうに演じる姿や、ワン・ジンの美貌が台無しになる変顔を何度でも全力で披露するスタイルも変わらない。いや、あなたほどの俳優なら、これ断っていいんですよ?と心配になるが、メイキングの様子を見ると、もしかしたら自分から望んで引き受けているのだろうか。それでも可愛いのだから物凄い俳優さんだ。

 

また、台湾の歴史や文化の知識があると、セリフの端々の情報量も含めてより楽しめる。路上に席を広げる豆花の店や、日常的な廟への参拝など、台湾の当たり前の生活が其処ら中に映るのが楽しい。他にも、例えば「布袋劇の人形、黒白郎君(こくびゃくろうくん)」が引用される場面があるが、布袋戯(ポテヒ)とは、清代中国に発祥した人形劇のこと。元々は中国から移民によって台湾に持ち込まれ、いわゆる台湾語(≒福建南部の方言)で演じられていたものが、日本統治期の検閲、国民党政府の文化的抑圧を経てなお生き残り、中国とは異なった発展を遂げた、今では伝統となりつつある文化である。それが現在では、VFXを用いて現代風にアレンジされた内容でテレビや配信番組になり、日本と共同制作された作品は日本の声優の吹き替え版が見られることでご存じの方もおられるだろう。伝統と現代のアニメやドラマ文化とが融合した布袋劇は、ギテンズ・コーの作品スタイルに通じている。[参考:「日本人のための台湾学入門」(平凡社新書)]

 

悪ノリする中学生のような、いつも過剰にふざけるギデンズ・コー監督のバカバカしい画とストーリーを今回もこれでもかと見せてくるが、ほんの一瞬のセリフやキャラの表情、そして物語が訴えるメッセージに、台湾とその文化への誇りと愛情が垣間見えるように思えてならない。本作は、ギデンズ・コー監督作品上級者ならさらに楽しめるテイストはあるのだけれど、誰が観ても面白い。今作によってカンフー映画が好きになってしまう痛快エンターテイメントである。口コミ的なムーブメントを起こした『赤い糸 輪廻の秘密』の如く、本作も広い方々の目にふれられ、長くヒットすることを願うばかり。

fromNZ2.0@エヌゼット

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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