不可思議な広告の人物として登場する男の数奇な生涯を遡っていく『サンキュー、チャック』がいよいよ劇場公開!
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世界が終わりを迎えようとする中、街がある広告で埋め尽くされ、その謎にまつわる物語が展開する『サンキュー、チャック』が5月1日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『サンキュー、チャック』…
大規模な自然災害と人災が次々と地球を襲い、世界は終わりを迎えつつあった。インターネットもSNSもつながらないなか、街頭やテレビ、ラジオに突如として、「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という謎の広告が大量に現れる。高校教師マーティーが元妻フェリシアに会うため家を飛び出すと、誰もいない街はチャックの広告で埋め尽くされていた。無事に出会えたマーティーとフェリシアが星々を眺めながら終末の到来を感じ、手を握り合っていると、場面は一転して広告の人物であるチャックの視点に切り替わり、彼の人生をさかのぼる物語が美しい映像で紡がれていく。
本作は、作家スティーブン・キングが2020年に発表した短編小説「チャックの数奇な人生 イフ・イット・ブリーズ」を、『ドクター・スリープ』のマイク・フラナガン監督が映画化したヒューマンミステリー。『アベンジャーズ』シリーズのトム・ヒドルストンが主人公チャックを演じ、『それでも夜は明ける』のキウェテル・イジョフォー、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのカレン・ギラン、『ワンダー 君は太陽』のジェイコブ・トレンブレイ、『スター・ウォーズ』シリーズのマーク・ハミルが共演。『ラ・ラ・ランド』の振付師マンディ・ムーアがダンスシーンの振り付けを担当。2024年の第49回トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞。

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映画『サンキュー、チャック』は、5月1日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや難波のなんばパークスシネマ、京都・三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
スティーブン・キングによる原作を映画化した作品の中で、本作は、どちらかといえば『グリーンマイル』や『ショーシャンクの空に』寄りのヒューマンドラマな作品と云えようか。とはいえ、ホラーの帝王キングならではのイントロダクションはしっかりと語られていく。三部構成のストーリーとなっており、最初は、世界の破滅から始まっていく。ありとあらゆる災害が生じると、これほどまでに人間は世界に滅亡するのか、と慄いてしまう。原作は、コロナ禍の頃に発表されたようだが、スティーブン・キングの創作は留まることをしらない、と言わざるを得ない。そんな中で街中に現れた「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という謎の広告。誰の手によって何故このような広告が登場したのか、作中で明確に描かれていないが、次のパートで、想起できることがあるだろうか。そんなパートでは、チャールズ・クランツ(チャック)の見事なダンスが描かれていく。人生でふとした瞬間に訪れる最良の時間を描いているようで、観客はその現場にいるような感覚になって、自然と体を揺らしたくなるのではだなかろうか。そして、最後のパートでは、幼少期から高校生までのチャックが描かれていく。ここでは、チャックにもたらされた喪失と成長を描いている。ここで、チャックと世界の繋がりについて感じ取り、本作の理解を深めていくことができるだろうか。まさに、絶望の先で出会った歓喜によってもたらされた豊かな愛と希望を描いた作品だ。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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