脱線事故で息子を亡くした家族と、かつてその青年に恋した少女が奇跡の邂逅を果たす様を描く『人はなぜラブレターを書くのか』がいよいよ劇場公開!
©2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会
2000年3月8日に発生した地下鉄線脱線事故で犠牲になった高校生の家族のもとに20年を経てラブレターが届いたという実話を基に制作された『人はなぜラブレターを書くのか』が4月17日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『人はなぜラブレターを書くのか』は、2000年3月に発生した地下鉄脱線事故にまつわる奇跡のような実話をもとに描いたドラマ。2024年、定食屋を営む寺田ナズナは、ある青年に宛てて手紙を書く。24年前、17歳の小野ナズナは、いつも同じ電車で見かける高校生の富久信介にひそかな恋心を抱いていた。一方、信介は進学校に通いながらプロボクサーを目指し、学校帰りにボクシングの練習に打ち込む日々を送っていた。そんな彼らに、運命の日である2000年3月8日が訪れる。そして2024年、信介の家族の元にナズナからの手紙が届く。父の隆治は手紙の中に亡き息子の生きた証を確かに感じ、息子の知られざる青春の断片と成長を知る。やがて隆治は、ナズナに宛てて手紙をつづりはじめる。
本作では、『舟を編む』の石井裕也監督が綾瀬はるかさんを主演に迎え、学生時代のナズナを『ストロベリームーン 余命半年の恋』の當真あみさん、信介を『町田くんの世界』の細田佳央太さん、信介が通うボクシングジムの先輩で後に第17代WBC世界スーパーフライ級チャンピオンとなる川嶋勝重を菅田将暉さん、綾瀬さん演じるナズナの夫である良一を妻夫木聡さん、信介の父である隆治を佐藤浩市さんが演じた。

©2026 映画「人はなぜラブレターを書くのか」製作委員会
映画『人はなぜラブレターを書くのか』は、4月17日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や大阪ステーションシティシネマや心斎橋のイオンシネマシアタス心斎橋や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や九条のT・ジョイ京都、神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
近年の石井裕也監督作品は、現在の社会に対する不満を込めながらも、家族の喪失をテーマに描いているように感じる。そして、本作では、現在の社会に対する不満を多少なりとも込めながら、家族の喪失をより一層に重きを置いた作品になっていた。作品の中心となる出来事は、2000年3月8日に発生した営団日比谷線中目黒駅構内列車脱線衝突事故。当時の小生は、高校2年生だった。この事故が起きたことは報道で見ていたはずだが、自分のことに必死だったのか、正直言えば、あまり覚えていない…改めて、事故について調べてみて…犠牲者の1人について、麻布高等学校に通い、大橋ボクシングジムに所属する当時17歳の高校生に関して描かれるエピソードが事実だと知った。そのエピソードを丁寧に映像化しており、彼の両親や、彼に”ラブレター”を書いた彼女は本当に喜んでいることを願いたい限り。だが、本作は、そのエピソードを映像化しただけの作品ではない。主軸となっているのは、”ラブレター”を書いた彼女の家族の出来事だ。彼女の過去と現在を描きながら、母、妻、そして1人の女性として様々な状況に揺さぶられながらも、凛として生きていく姿を印象深く描いている。その姿を観る立場としても、感情を揺さぶられるしかなかった。『人はなぜラブレターを書くのか』という敢えて疑問符がないようなタイトルの意味を考えながらも、じっくりと劇場で鑑賞してほしい一作である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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