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現世と来世の狭間で再び出会う男女の行方を描く『わたくしどもは。』がいよいよ劇場公開!

2024年5月28日

©TETSUYA to MINA film

 

佐渡島を舞台に、無宿人が眠る墓に着想を得て、現世と来世の狭間で再会した男女の行方を描く『わたくしどもは。』が5月31日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『わたくしどもは。』は、新潟・佐渡島を舞台に記憶を失った男女の謎めいた過去と運命を描いたドラマ。佐渡島の金山跡地で目を覚ました女。過去の記憶がない彼女は清掃員の女キイに助けられ、キイがアカとクロという女の子と暮らす家に運ばれる。自分の名前すら思い出せない女はミドリと名付けられ、キイと一緒に清掃員として働き始める。そこで警備員の男アオと出会ったミドリは、彼もまた過去の記憶がないことを知り、次第にひかれ合っていくが…

 

本作では、小松菜奈さんと松田龍平さんが共演し、『Blue Wind Blows』で注目を集めた富名哲也さんが監督・脚本を手がけ、江戸時代に佐渡金山で過酷な労働を強いられて命を落とした無国籍者の人々を埋葬した「無宿人の墓」に着想を得て撮りあげた。

 

©TETSUYA to MINA film

 

映画『わたくしどもは。』は、5月31日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のテアトル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・烏丸御池のアップリンク京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開

主人公の男女が心中し、辿り着いたのは、現世と来世の狭間にある不思議な世界。この世界を舞台にした作品は日本映画でもこれまで幾つかの作品があったが、それらとは少し違う。生きていた頃の記憶はなく、名前さえも憶えていない。自らが死んでしまったこと、なぜ亡くなってしまったのかも分からなかった。お互いを識別するために、色の名前から自らの名前を名乗っているのも不思議なものだ。一応、形式的なものでしかないが、仕事を割り当てられる。しかし、仕事をする意義はないように感じられた。従来の作品であれば、この狭間の世界で過ごすことに何らかの意味を見出すストーリーテリングが多かったが、本作ではそれすらも表現していない。食事をする時間はあるが、怪我をしても痛みは感じておらず、改めて死後の世界であることを表す。現世と来世の狭間にあり、仏教的な輪廻転生の世界観を以て構成されている。ならば、この世界にいつまでもいられることはないだろうが、何らかの意図を以て何年も彷徨っているような登場人物がいるようにも感じられた。果たして、主人公の男女は無事に生まれ変わり再会できるのだろうか…

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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