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原子爆弾の開発に関わり、世界の運命を握ったオッペンハイマーの栄光と没落を描く『オッペンハイマー』がいよいよ劇場公開!

2024年3月26日

©Universal Pictures. All Rights Reserved.

 

第2次大戦下で世界の命運を左右した天才科学者の苦悩を描く『オッペンハイマー』が3月29日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『オッペンハイマー』は、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤を描く歴史映画。第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになるが…

 

本作は、『ダークナイト』『TENET テネット』等の大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、2006年ピュリッツァー賞を受賞した、カイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きに描く。オッペンハイマー役はノーラン作品常連の俳優キリアン・マーフィ。妻キティをエミリー・ブラント、原子力委員会議長のルイス・ストロースをロバート・ダウニー・Jr.が演じたほか、マット・デイモン、ラミ・マレック、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナーら豪華キャストが共演。撮影は『インターステラー』以降のノーラン作品を手がけているホイテ・バン・ホイテマ、音楽は『TENET テネット』のルドウィグ・ゴランソンが手掛けた。

 

©Universal Pictures. All Rights Reserved.

 

映画『オッペンハイマー』は、3月29日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田大阪ステーションシティシネマT・ジョイ梅田、難波のTOHOシネマズなんばなんばパークスシネマ、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・神戸のOSシネマズミント神戸等で公開。

本作は、あくまでロバート・オッペンハイマーの「栄光」と「挫折」を基に、彼の苦悩や葛藤を描いた作品である。物理学を専攻し、才能を開花させ博士号を取得した後は、UCBにて教鞭を執るようになるまでは良かった。だが、量子物理学が軍事技術に結び付くことになったならば、社会情勢に巻き込まれてしまう。原子爆弾開発プロジェクトに関わらざるを得なかった。就いたポストは、プロジェクトの委員長。原爆開発に関する実験を成功させなければならないためにも全責任を背負わされるような立場だ。自らに課せられた使命は絶対的であり正しいことである、と信じるしかない。そんな「トリニティ実験」を境にして、本作は大きく一変していく。その予兆はじわじわとあったが、実験を成功させたことで世界は一変していく。日本に投下された原爆を直接的には映し出さなくとも、出来事については報じられると共に、その影響が身近にも起きていたかのように映し出されていく。オッペンハイマーは声に出さずとも、自分がどのようなことをしてしまったのか、表情にありありと出ているかのように感じられた。その後、第二次世界大戦は終わり、世界は東西冷戦時代となり、赤狩りが強行され、オッペンハイマーもソ連のスパイ容疑をかけられ、聴聞会が開かれていく。世の中の出来事について憐れんでいたのに、気づけば自身が追い込まれてしまった。そこで、彼は如何にして自らが成してきたことを証明していくのか。本作の本質的な見所は此処にあるのではないか、と思わずにはいられない。本作は、オッペンハイマーが見つめた「世界」の先にあるものを真摯に映し出す作品である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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