水を失った摩訶不思議な砂漠の世界で、どこかにある“幻の泉”を探して危険な旅に出る『SAND LAND』がいよいよ劇場公開!
©バード・スタジオ/集英社 ©SAND LAND製作委員会
砂漠の世界を舞台に、悪魔の王子が魔物と人間の保安官とトリオを組んで、幻の泉を探す『SAND LAND』が8月18日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『SAND LAND』…
魔物も人間も水不足に苦しんでいる砂漠の世界・サンドランド。悪魔の王サタンの息子で「極悪の悪魔」を自称しているが少年のように純粋な心を持つ王子ベルゼブブは、盗みが得意で物知りなお目付け役の魔物シーフや正義感の強い人間の保安官ラオとともに、広い砂漠のどこかにあるという「幻の泉」を探す旅に出る。
本作では、『ドラゴンボール』の鳥山明さんが2000年に手がけた名作コミック「SAND LAND」をアニメーション映画化。声優陣は『小林さんちのメイドラゴン』の田村睦心さんがベルゼブブ、ジェイソン・ステイサムの吹き替えなどを務める山路和弘さんがラオ、「ONE PIECE」シリーズのチョーがシーフを担当。アニメーション制作は『機動戦士ガンダム』で知られるサンライズ(バンダイナムコフィルムワークス)を中心に神風動画とANIMAが加わり、『COCOLORS』の横嶋俊久さんが監督を務める。
©バード・スタジオ/集英社 ©SAND LAND製作委員会
映画『SAND LAND』は、8月18日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や三条のMOVIX京都や七条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のOSシネマズミント神戸等で公開。
誰もが水不足に苦しんでいる砂漠の世界を舞台にした作品…と聞くと、実写映画でもアニメーション映画でも既視感がある。だが、『ドラゴンボール』の鳥山明さんが漫画にすると、ギャグたっぷりで独自のキャラクターがじっくりと描き込まれていた。特に、「極悪の悪魔」と自称する悪魔の王子ベルゼブブの描かれ方が本作では象徴的だ。あくまで”悪魔の王子”であり、人々を脅かす極悪のような存在ではない。身の丈に合うような等身大で自堕落なワルとして描かれている。場合によっては、相棒となる保安官の方が過去に過ちを犯し、ベルゼブブを震わせていたかもしれない。そんな悪魔の王子が魔物と人間の保安官とトリオを組み、「幻の泉」を探す旅に出るのは興味深い。しかも、106分という長さの作品の中に、ギャグも含め、しっかりと物語が組み込まれている。2020年代を迎え、最新のアニメーション技術を取り込んだ上で、2000年に短期集中連載された本作が映画化されたことが実に喜ばしい限り。”伝説の名作”と云われた本作を是非とも大いに体感していこう。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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