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ボーイフレンドを亡くして以来、現実逃避から過食状態になった男の最期の5日間を描く『ザ・ホエール』がいよいよ劇場公開!

2023年4月4日

©2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

 

余命わずかな肥満症の男性の孤独と娘への愛を描く『ザ・ホエール』が4月7日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ザ・ホエール』は、死期の迫った肥満症の男が娘との絆を取り戻そうとする姿を描く。40代のチャーリーはボーイフレンドのアランを亡くして以来、過食と引きこもり生活を続けたせいで健康を損なってしまう。アランの妹で看護師のリズに助けてもらいながら、オンライン授業の講師として生計を立てているが、心不全の症状が悪化しても病院へ行くことを拒否し続けていた。自身の死期が近いことを悟った彼は、8年前にアランと暮らすために家庭を捨ててから疎遠になっていた娘エリーに会いに行くが、彼女は学校生活や家庭に多くの問題を抱えていた。

 

本作は、『ブラック・スワン』のダーレン・アロノフスキー監督が、『ハムナプトラ』シリーズのブレンダン・フレイザーを主演に迎え、劇作家サム・D・ハンターによる舞台劇を原作に映画化。272キロの巨体の男チャーリーを演じたフレイザーが第95回アカデミー賞で主演男優賞を受賞。メイクアップ&ヘアスタイリング賞とあわせて2部門を受賞した。ドラマ「ストレンジャー・シングス」のセイディー・シンク、『ザ・メニュー』のホン・チャウが共演している。

 

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映画『ザ・ホエール』は、4月7日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマや心斎橋のシネマート心斎橋や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条や九条のT・ジョイ京都、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のkino cinéma 神戸国際等で公開。

オンライン授業の講師として生計を立てている主人公のチャーリー。ボーイフレンドのアランを亡くし、過食と引きこもりによって、心不全を伴い、死期の迫ってしまう程の肥満症になってしまうのか、と衝撃を受けてしまう。そんな彼だからこそ、アランの妹で看護師のリズは心配になり、呆れながらも食料を持参しながらも、最低限の療養支援を行っていく。また、どうしてもチャーリーが心配になって、不満を漏らしながらも家族もやってくる。更には、偶然なのか、宗教の布教に努めようとする青年も現れて…大変な状況に追い込まれているのだが、チャーリーは憎めないキャラクターだと云えるのかもしれない。ただ、本作を観ながら、どうしても気になってしまうのは、チャーリーが大切にして何度も読み返している、ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨(The Whale)』の感想文。最初は、ボーイフレンドのアランが書いたのかな…と思っていたが、ある意味で意外な人物が書いたものだった。その時、改めてチャーリーが大切に思っていたのは誰だったのか、と気づかされる。これだけの演技を見せられたら、チャーリーを演じたブレンダン・フレイザーがアカデミー賞で主演男優賞を受賞したのも納得できる一作であった。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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