1950年代からザ・ビートルズ来日までの日本のポピュラー音楽史を紐解く『ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~』がいよいよ劇場公開!
(C)「ミスタームーンライト」製作委員会
ザ・ビートルズのレコードデビューから60年を記念して製作された、日本を熱狂の渦に巻きこんだ1966年の来日を追ったドキュメンタリー『ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~』が1月27日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~』は、1966年6月に日本武道館で行われた「ザ・ビートルズ」来日公演。その開催までの道のり、ビートルズが日本の音楽界に与えた影響などを、さまざまな証言から検証していくドキュメンタリー。わずか8年足らずの活動ながら、世界中を熱狂させ、今なお高い人気を誇る「ザ・ビートルズ」は、1966年6月に初来日を果たし、6月30日から7月2日、計5公演のライブが日本武道館で開催された。ビートルズ武道館公演はどのようにして実現したのかを、当時の裏側を知る、ビートルズ担当ディレクターらスタッフや関係者、その熱狂を直接感じた加山雄三さん、黒柳徹子さんらの証言で検証。さらに当時はまだ生まれていなかった井口理さん、奥田民生さん、峯田和伸さんらのコメントを交え、ビートルズが日本音楽界に及ぼした影響を考察。当時の貴重な映像と、総勢50人以上の証言から、日本におけるビートルズ史をひも解いていく。監督は「情熱大陸」など数多くのドキュメンタリー番組を手がけた東考育さん。ナレーションを満島ひかりさんが担当した。
(C)「ミスタームーンライト」製作委員会
映画『ミスタームーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢~』は、1月27日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田や難波のTOHOシネマズなんば、京都・二条のTOHOシネマズ二条、兵庫・西宮のTOHOシネマズ西宮OSや神戸・三宮のkino cinema 神戸国際等で公開。
ザ・ビートルズに関する映画は数々の作品が制作されてきたが、ほとんどが外国映画である。本作は、日本人監督による、日本人アーティストがたくさん登場する、1966年6月の日本武道館での来日公演を中心にしたドキュメンタリーだ。とはいえ、来日公演だけをピックアップするのではなく、英国で、ザ・ビートルズが結成され日本で注目を集め始めた頃から丁寧に描いていく。
決定当初、日本では米国の音楽が中心で英国音楽が相手にされていないことが今となっては驚くばかり。当時の東芝音楽工業による様々な宣伝の努力、そして音楽雑誌での掲載によって人気が爆発していく音楽シーンには興味津々だ。とはいえ、ザ・ビートルズのマネージャーであるブライアン・エプスタインらにとっても、当時の日本の盛り上がり等は、謎大き国でしかなかった。よくぞ来日公演を決定してくれた、と思う。しかも、いきなり5公演も実施だ。当時のファンにとっては狂喜乱舞だ。この盛り上がりは、『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』で見せる英国のファンと同じで共感を覚える。とはいえ、若者は盛り上がっていても、反対運動を起こした者達が存在していたことも周知の事実。だが、しっかりと公演は行われている。数々の著名人のコメントが存分に物語っていた。なお、当時をリアルタイムで体感していない奥田民生さんや峯田和伸さんや井口理さんによる証言も映し出されるので、当時を生きた方も今の音楽を楽しんでいる方も十分に楽しめる作品になっているので、日本におけるザ・ビートルズの偉大さを存分に味わうことができる作品である。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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