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くせ者ぞろいの囚人達が演技に挑戦し、舞台「ゴドーを待ちながら」を作り上げる『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』がいよいよ劇場公開!

2022年7月26日

(C)2020 – AGAT Films & Cie – Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms – Photo (C)Carole Bethuel/(C)2020 – AGAT Films & Cie – Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms

 

売れない俳優が刑務所の演劇ワークショップを通して、囚人たちと上演に向け奮闘する姿を描く『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』が、7月29日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』は、刑務所の囚人たちに演技を教えることになった俳優の奮闘を描いたフランス発のヒューマンドラマ。スウェーデンの俳優ヤン・ジョンソンの実体験をもとに、実在の刑務所で撮影を敢行した。売れない俳優エチエンヌは、刑務所の囚人たちを対象とした演技ワークショップの講師を依頼される。サミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」を演目に選んだ彼は、一癖も二癖もある囚人たちに演技を指導していく。エチエンヌの情熱はいつしか囚人たちや刑務所管理者の心を動かし、実現は困難とされていた刑務所外での公演にこぎつける。彼らの舞台は予想以上の好評を呼んで再演を重ねることになり、ついには大劇場パリ・オデオン座から最終公演のオファーが届く。

 

本作では、『クイーンズ・オブ・フィールド』のカド・メラッドが主演を務め、ダヴィッド・アラヤ、ラミネ・シスコ、ソフィアン・カームらが出演。『アルゴンヌ戦の落としもの』のエマニュエル・クールコルがメガホンをとった。

 

(C)2020 – AGAT Films & Cie – Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms – Photo (C)Carole Bethuel/(C)2020 – AGAT Films & Cie – Les Productions du Ch’timi / ReallyLikeFilms

 

映画『アプローズ、アプローズ!囚人たちの大舞台』は、7月29日(金)より全国の劇場で公開。関西では、7月29日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・烏丸御池のアップリンク京都、8月12日(金)より神戸・三宮のシネ・リーブル神戸等で公開。

刑務所の更生プログラムには様々なものがあるとは聞くが、演技に関するプログラムがあるのは興味深い。本作は、実話をベースにしているとはいえ、実在の刑務所で撮影を敢行できたことには驚くばかり。日本では、なかなか出来ないことではないだろうか。実際のワークショップを担ったヤン・ジョンソン自身も、囚人を相手に指導することは恐怖もあったことだろう。だが、相手は同じ人間であり、信じて打ち込んだ成果が本作には表れている。そして、演じる題目は、サミュエル・ベケットの戯曲「ゴドーを待ちながら」。いつ来るか、来るかも分からないゴドーを待つことは、彼らが塀の外に出ることを待ちわびていくことにも重なっているようにも感じ、メタ構造にもなっているかのようだ。だが、困難とされていた刑務所外での公演を実現でき、しかも人気と評価を得られてしまう。こんな出来事が現実に起きていたことに驚かされるばかり。最終的には更なるメタ構造のような展開が待っていた。どうするの、コレ、と心配していたら、誰もが驚きの展開に巻き込まれてしまう。まさに、事実は小説より奇なり、な一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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