Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

作品の前後にある余白を考えながら楽しんでもらえたら…『クレマチスの窓辺』瀬戸かほさんと永岡俊幸監督を迎え舞台挨拶開催!

2022年5月28日

ストレスの溜まる都会を離れた女性が、海辺の街で過ごす1週間を描く『クレマチスの窓辺』が関西の劇場でも5月27日(金)から公開。5月28日(土)には、シネ・リーブル梅田に瀬戸かほさんと永岡俊幸監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『クレマチスの窓辺』は、東京育ちの女性が島根県松江市の街で過ごした1週間の休暇を、オール松江ロケを敢行して描いたドラマ。東京生まれ東京育ちの絵里は都会での生活を抜け出し、亡くなった祖母が暮らしていた地方の水辺の街にある古民家でバカンスを過ごす。彼女がその街で過ごした1週間の中で、絵里はその街で生きている人々と交流する。建築家の従兄とフィアンセ、大学生の従妹、靴職人、古墳研究者、バックパッカーなど一癖ある人びととの出会いと祖母が遺したものたちが、絵里を少しだけ変えていく。モデルとして活躍し、『愛の小さな歴史 誰でもない恋人たちの風景 vol.1』で主演を務めた瀬戸かほさんが絵里役を演じる。1970年代の日活映画で活躍した小川節子さんが、本作で約45年ぶりに女優復帰を果たした。

 

上映後、瀬戸かほさんと永岡俊幸監督が登壇。撮影時の雰囲気が伝わってくるかのごとく、和やかな舞台挨拶が繰り広げられた。

 

島根県松江市が舞台となった本作。永岡監督は、島根県の西端にある益田市の出身で、進学先の松江市で高校時代の3年間を過ごし「人生で一番映画を観ていた時に住んでいた街。景色が印象に残っていて、バカンス映画を撮るため景色がありました。画がハマる場所を考えたら松江だった」と説く。瀬戸さんさんは、「バカンス映画を撮りたい」と監督から連絡を受け「バカンス映画ってなんだ!?」と混乱してしまう。だが「この映画で一番バカンスさせて頂いた」と監督に感謝の気持ちを伝えた。

 

1週間の出来事を映し出す今作の撮影は、1週間の期間で行われている。永岡監督は「ほぼ全シーンに瀬戸さんが出ている。他のキャストの方々は一部の日数だけ。瀬戸さんはスタッフと一蓮托生されていました」と振り返り「ご当地映画にはしたくなかったので、島根の撮り方自体も、方言や地名を出さないように撮っている。瀬戸さんが立っていることで異国感がある。以前、2作品も出て頂いているので、僕のやり方を分かって頂いている。スタッフも着心地すれているメンバーで作りやすかったです」と信頼を寄せていた。瀬戸さんは「1週間を楽しませて頂きながら演じたので、リラックスしながら、良い雰囲気の中で映画に参加させて頂きました」と労い「私以外の出演者の方々に向けて、永岡監督は、演出で強く指定していることがなく、俳優が役にそったイメージを作り上げ、監督がアドバイスや意見を伝えていきながら、映画の制作が進みましたね」とユニークな現場だったことを話す。永岡監督は、出演者の決定段階で、脚本をキャストに合わせて直した箇所もあり「半あて書きみたいなところです。キャスティングした時点で自分の演出は決まっている、という気持ちでした」と打ち明ける。なお、島根県をはじめ、山陰地方は雨が多く「撮影中は、雨が毎日のように降っていた。降ったり止んだりでスケジュールが押していた。雨が降らなかったのは1日だけだった。1シーンだけ」と天候には苦労させられた。

 

主人公の絵里について、瀬戸さんは「他の方々のキャラクターが濃く、よりメインのようでもある。私が主役ではあるけど、回し役的な存在だった。様々な人と演じるのが新鮮でしたね」と楽しみながらも「監督がカットをかけない方なので、台詞が終わってもカットがかからないので、アドリブで話し続けたのは大変でしたね」と苦笑い。これを受け、永岡監督は「アドリブはガッツリ使っていますね。ここでカットをかけたらダメだなと思ったら、カットをかけずに演じ続けて頂いた。リズムを途中で切るべきじゃない時はそのまま演じてもらった。オチがついたと思ったらカットをかけましたね」と説明していく。なお、監督はエリック・ロメール監督の作品が大好きで「『海辺のポーリーヌ』や『レネットとミラベル 四つの冒険』はお気に入り。自転車のバンクで出会う、というのが冒頭ですよね。パクリですね」と漏らしながらも「撮り方は全然違いますが、色の配置の仕方は意識しました」と明かした。

 

最後に、瀬戸さんは「アドリブが見どころかな。台本の後にアドリブが続くシーンがありますが、間でアドリブが入るシーンもある。映画は物語として切り取られていますが、そのシーンの前後も物語として存在している。その余白がおもしろいかな。どこがアドリブでどこが台詞なのか考えて頂けたら」と本作の楽しみ方を提案。そして、永岡監督は「この作品全体にも前後があります。この映画が終わった後、この人物達はどうするんだろう、この映画の前はどうしていたんだろう、というようなことを考えてもらえるような映画なんじゃないかな。登場人物の人生の一部分がこの映画であり、その前後を考えてもらえる作品じゃないかな」と。作品にある余白の楽しみ方を伝え、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『クレマチスの窓辺』は、5月27日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田より公開中。また。6月3日(金)より京都・烏丸御池のアップリンク京都で公開。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts