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計画を立てて1日1日を大事にすることを心がけています…『ツーアウトフルベース』阿部顕嵐さんと板垣瑞生さんと藤澤浩和監督を迎え舞台挨拶開催!

2022年3月27日

グレた元高校球児のふたりが、厄介事に巻き込まれことをきっかけに、輝かしい過去を思い出し、絶体絶命の状況から抜き出そうと奮闘する姿を描く『ツーアウトフルベース』が3月25日(土)より全国の劇場で公開。3月27日(日)には、大阪・梅田の梅田ブルクに阿部顕嵐さんと板垣瑞生さんと藤澤浩和監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『ツーアウトフルベース』は、7人組男性ユニット「7ORDER」の阿部顕嵐さんが映画初主演を果たし、『ミッドナイトスワン』の内田英治さんによるオリジナル脚本の青春映画。イチとハチはプロ入りが期待されるほどの前途有望な高校球児だったが、部内で起きた不祥事により甲子園出場が取り消されたことをきっかけに、転落への道を歩むことに。10年後、薬物にまで手を出し堕落した生活を送っていた彼らは、ひょんなことからヤクザに因縁をつけられ、そのヤクザと不良グループの抗争に巻き込まれてしまう。絶体絶命の状況をどうにか切り抜け、人生の歯車を再び動かすべく奔走するイチとハチだったが…
阿部さんがイチを演じ、『ソロモンの偽証』の板垣瑞生さんが相棒ハチ役を務める。監督は『レディ・トゥ・レディ』の藤澤浩和さん。

 

上映前に、阿部顕嵐さんと板垣瑞生さんと藤澤浩和監督が登壇。作品の雰囲気に合わせた意気揚々とした舞台挨拶が繰り広げられた。阿部さんは、大阪の梅田をイメージして、梅の花が刺繍されたパンツで登壇。藤澤監督は西宮出身で、板垣さんが合いの手を入れていく。

 

イチとハチは基本的に1日1日を大事にせず何もせず時間が過ぎ去っていく生活をしており、阿部さんは「1日に向き合っていない。自分でも昔はそうだったなぁ。仕事をしながら1日オフになった時、何も考えず、その日を過ごしてしまうことが多かった」と振り返り「最近は計画を立てて、1日1日を大事にすることを心がけています」と物語る。板垣さんは、ハチというキャラクターを作るにあたり「最初のイチとハチの関係性を作ることだけをしました。これだけで十分だな」と実感。「イチとハチがどういう関係性で、イチに対してどう思っているか、この作品において最低限必要なことだ」と気づき「それ以外は現場で藤澤監督やイチと一緒に新しいものを作っていく。その時を生きて次のシーンに繋がっていく演技プランでした」と説く。阿部さんは板垣さんの演技を見ながら「役との境目が無かったね」と指摘すると、板垣さんは「延長線上でプライベートも一緒にいましたね、仲良かったですね」と嬉しそうだ。藤澤監督は、台本をベースにして、それぞれに違うキャラクターがあることを意識して説明しており「キャラクターを設定して作品の中で描いてもらおう」と本作を作り上げていった。

 

劇中ではイチの宝物が登場する。藤澤監督は『ロッキー』のDVDを宝物にしており「落ち込んだ時には元気になれる。やはり1作目ですね」と力説。阿部さんと板垣さんは「ロッキー』を観たことがなく、興味津々だ。そして、阿部さんは、自身の宝物について「いっぱいありますよ」と云いながらも「(唯一挙げるなら)時間ですかね。モノだと代えてしまうから、買えないものが宝物かな。関係性やヒトが宝物かな」と挙げた。板垣さんは「これ終わった後、顕嵐にもらう革ジャンですかね」と言い出し、阿部さんも「俺の家に来て、コレ着て帰るんですよ」と返していく。改めて、板垣さんは「本当の話、革ジャンなんです。この映画の一番最後のシーンに出てくる、プロデューサーの新羅慎二(若旦那)さんが提供してくれた衣装である青い革ジャン。撮影終了後、新羅さんに『コレ、持って帰れよ』って云われた。アレを着ると元気になる気がする」と昂っていた。

 

新羅慎二さんと大沢伸一さんが書き下ろした7ORDERによる本作の主題歌「レスポール」について、阿部さんは「聴きどころは全部ですが、僕が一番好きなのは、イントロの音。ハウリングした音を使っているので、偶然に出来た音を完全に再現するは不可能なんです。意図しないで出来た音は聴いていて惹き込まれる聴きどころかな」と説く。藤澤監督は、撮影に入る前は敢えて阿部さんのLIVEに誘われても行かず「撮り終わった後に観させてもらった。LIVEでの輝いている雰囲気を見たら、イチの雰囲気が変わっていた」と明かす。板垣さんも阿部さんのパフォーマンスを観ており「とても良かった。僕の時は、偶然、音が止まって、顕嵐は音楽を止めないように歌っていた。偶然にアカペラになっていた」と称え、阿部さんは「ハプニングだったんですが、良かったです」と安心していた。

 

事前に、お客様から質問を頂いており、青春だと思った瞬間について聞かれると、板垣さんは「さっき、エレベーターの中ですかね。顕嵐がちょっかいしてくるんです。イチとハチの掛け合いを劇中ではないところでやってくるのが、青春しているなぁ」と感慨深げに話し、阿部さんも同感。そして、阿部さんは「作品を撮っている時は、暑かったし、海も近かった。青春だな」と感じており、板垣さんも「同じ役だけど、出会うことが違うから、違うことをやっている感覚。次にどのシーンを撮るのか分からない感覚が良かった。とりあえずやらなきゃ」とフォローしていく。

 

最後に、藤澤監督さんは「私の好きな映画監督の言葉で『映画作りはお祭りと一緒だ』という言葉があります。皆さんにも気に入って頂けたら、一緒にこのお祭りを盛り上げて頂ければ」とメッセージ。板垣さんは「めっちゃ面白いんで、滅茶苦茶笑っている人がいたら、皆で笑いながら観て下さい。楽しんで下さい」と期待を込めていく。そして、阿部さんは、劇場で公開し。各地を巡ってきたことにふれながら「これだけの人が沢山観に来て下さるのは当たり前じゃない、と常々感じます。有難いことだな。感謝でしかないです。この映画が拡がっていくように沢山の人に伝えてほしいです。そんな思いもありながら、無茶苦茶面白いから楽しんで観ろ!」と感謝の気持ちを伝え、舞台挨拶は締め括られた。

 

映画『ツーアウトフルベース』は、全国の劇場で公開中。関西では、大阪・梅田の梅田ブルク7や京都・七条のT・ジョイ京都や神戸・岩屋の109シネマズHAT神戸などで公開中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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