20世紀フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で活躍する一癖も二癖もある編集者達の物語『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』がいよいよ劇場公開!
(C)2021 20th Century Studios. All rights reserved.
フランスの架空の町にある、米国新聞社支局で働く、個性的な編集者たちの姿を描く『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』が1月28日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、フランスの架空の街にある米国新聞社の支局で働く個性豊かな編集者達の活躍を描いた。国際問題からアート、ファッション、グルメに至るまで深く切り込んだ記事で人気を集めるフレンチ・ディスパッチ誌。編集長アーサー・ハウイッツァー・Jr.のもとには、向こう見ずな自転車レポーターのサゼラック、批評家で編年史家のベレンセン、孤高のエッセイストのクレメンツら、ひと癖もふた癖もある才能豊かなジャーナリストたちがそろう。ところがある日、編集長が仕事中に急死し、遺言によって廃刊が決定してしまう。
本作は、「グランド・ブダペスト・ホテル」「犬ヶ島」のウェス・アンダーソン監督の長編第10作目。キャストにはオーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンドらウェス・アンダーソン作品の常連組に加え、ベニチオ・デル・トロ、ティモシー・シャラメ、ジェフリー・ライトらが初参加している。
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映画『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』は、1月28日(金)より全国の劇場で公開。
今回、ディズニーより、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』の試写会に招待頂きました。フランスより全世界に向けて出版される総合雑誌「フレンチ・ディスパッチ」。雑誌業界が低迷の一途をたどっていく中で、人気を誇っていたが、編集長の急死による遺言によって「フレンチ・ディスパッチ」の廃刊が決定てしまう。ならば、最終号は、集大成となる内容にするべく、成果を集結させた誌面が本作では映像を以て表現されていく。奇異なる美術家が美術界に与えた衝撃、学生運動の渦中で生じた衝撃的な出来事、警察署長の息子救出劇、といった記事をピックアップし、濃厚な人生を送ってきたことが伺える記者が文面を作り上げていった。
ウェス・アンダーソン監督にとって、本作は記念すべき長編第10作目。独特な御洒落感がある映像づくりには驚かされる。一昨年末には、“ウェス・アンダーソンっぽい”景色を収集した書籍が発売されたが、本作でもその世界観は変わらない。むしろ、スクリーンに映し出されない場所で更に集結されているのではないか、とすら思ってしまう。100年以上の歴史を持つ映画という媒体が、苦境の最中に未だにいる出版社に対してウェス・アンダーソン監督が出来ることを表現したと理解してもよいだろうか。逆にウェス・アンダーソン監督がリスペクトする作品へのオマージュも伺え、前作『犬ヶ島』に並ぶ情報量がなくともお腹いっぱいに楽しめる映画体験が出来る一作となっている。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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