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楔形文字の研究に没頭する学者とミッションを課された高性能アンドロイドの関係を描く『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』がいよいよ劇場公開!

2022年1月8日

(C)2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SUDWESTRUNDFUNK

 

とある女性学者と中身もルックスも理想的ながら、実は高性能AIアンドロイドの男性の不思議な恋愛関係を描く『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』が1月14日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』は、ベルリンで楔形文字の研究に没頭する学者の女性と「彼女を幸せにすること」というミッションを課された高性能アンドロイドを軸に展開するラブロマンス。ベルリンの博物館で楔形文字の研究をしている学者アルマは研究資金を稼ぐため、ある企業が実施する極秘実験に参加することに。彼女の前に現れたハンサムな男性トムは、初対面にも関わらず積極的に彼女を口説いてくる。そんなトムの正体は、全ドイツ人女性の恋愛データ及びアルマの性格とニーズに完璧に応えられるようプログラムされた高性能AIアンドロイドだった。「3週間の実験期間内にアルマを幸せにする」というミッションを課せられたトムは、抜群のルックスと穏やかな性格、豊富な知識を駆使したあざやかな恋愛テクニックで、過去の傷から恋を遠ざけてきたアルマの心を変えようとするが…

 

本作では、実写版『美女と野獣』のダン・スティーブンスが“完璧な恋”を仕かけるアンドロイドに扮し、アルマを『まともな男』のマレン・エッゲルトが演じ、2021年の第71回ベルリン国際映画祭で最優秀主演俳優賞を受賞。2人の実証実験を見守る相談員を『ありがとう、トニ・エルドマン』のサンドラ・フラーが演じた。ドラマ「アンオーソドックス」など監督としても注目を集める女優マリア・シュラーダーがメガホンをとっている。

 

(C)2021, LETTERBOX FILMPRODUKTION, SUDWESTRUNDFUNK

 

映画『アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド』は、1月14日(金)より全国の劇場で公開。関西では、大阪・梅田のシネ・リーブル梅田や難波のなんばパークスシネマ、京都・烏丸の京都シネマ、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸などで公開。

『her/世界でひとつの彼女』の人工知能型OSや『ラースと、その彼女』のラブドール、そして今作に登場するアンドロイド…人為的に作られた無機質なものに愛着が湧き、恋をしてしまう物語は何度も作られてきた。なぜ人ではない存在に心を奪われ、生身の人間と同じように共感をしてしまうのか?その時感じた感情や心の機微、満たされた気持ちはリアルなのか?これらの問いかけは人生や愛といった普遍的で不確かなものを見つめ直すきっかけとなる。

 

研究資金の為、理想のアンドロイドとの共同生活を始めることになった主人公は、そもそも機械に愛情を抱く感覚に懐疑的だ。彼女には仕事や父親の介護問題、過去のトラウマといった差し迫った問題があった。どんなにアンドロイドがロマンチックなシチュエーションを用意しても恋をしている暇はない。しかし、問題が重なり精神的に辛くなってしまうと、全てを受け入れてくれる自分好みのアンドロイドにやすらぎを感じ、自分を認めてくれることで世界に居場所が生まれた。

 

同時に、自分の不完全さも自覚することになってしまう。アンドロイドは全てが完璧だからこそ、理性と本能がせめぎ合い、不確かさに揺れ動く自分が浮かび上がる。だからこそ、人生や愛に一喜一憂し、類型的な枠に囚われない自分という存在を認められる。思わずクスっと笑ってしまう軽やかさで描かれる人間とアンドロイドのラブストーリーはいつしか人生を生きていくための小さな希望に触れていく。その小さな希望はしみじみと心に染み渡る。

fromマリオン

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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