愛に傷付き己の弱さを知ったアレサ・フランクリンが“リスペクト”を取り戻していく様子を描く『リスペクト』がいよいよ劇場公開!
(C)2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All Rights Reserved. /(C)2020 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Reserved
幼い頃から天才的な歌唱力で活躍したアレサ・フランクリンの波乱万丈な人生を歌と共に綴る『リスペクト』が11月5日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『リスペクト』は、ソウルの女王アレサ・フランクリンの半生を描く伝記ドラマ。少女の頃から、その抜群の歌唱力で天才と称されたアレサは、ショービズ界でスターとしての成功を収めた。しかし、彼女の成功の裏には、尊敬する父、愛する夫からの束縛や裏切りがあった。すべてを捨て、彼女自身の力で生きていく覚悟を決めたアレサの魂の叫びを込めた圧倒的な歌声が、世界中を歓喜と興奮で包み込んでいく。
本作では、『ドリームガールズ』でアカデミー助演女優賞受賞し、歌手としても第51回グラミー賞を受賞したジェニファー・ハドソンが、本人から生前に指名されアレサ役を演じた。また、フォレスト・ウィテカー、マーロン・ウェイアンズ、メアリー・J・ブライジらが顔をそろえる。
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映画『リスペクト』は、11月5日(金)より全国の劇場で公開。
ソウル/R&Bの世界にふれていく中で、必ず出会う「ソウルの女王」と云えば、アレサ・フランクリン。類まれなる才能の持ち主だと存じていたが、10歳の頃から発揮していたとは…!しかし、彼女の才能を世の中へ最大限に披露するには父親が必要だった。それは、結局、父親からの束縛となってしまうのは切ない。もっと自由に歌えることでアレサの魅力を放せるのに…。R&Bやジャズの名門レーベルであるアトランティック・レコードから「貴方だけを愛して」(I Never Loved a Man (The Way I Love You))をリリースし大ヒットしたことでスターダムへと上り詰めていけたことが喜ばしい。
されど、彼女は世の中を見つめ、歌い続けていく。同じコミュニティの動きは敏感に察知し、大物活動家に関する報せも受け、悲しみを寄せる。「この曲を不当な扱いを受けている人に捧げます」と魂の叫びがあふれ出すがごとくパワフルに歌い上げていく。まさに、これぞ「ソウルの女王」である。父親やパートナーからの圧力を受け、満身創痍になりそうになっても、どうにか復活し彼女にしかできないパフォーマンスを披露し、後世に受け継がれていく。まさにリビング・レジェンドと云うべき歌姫がアレサ・フランクリンである。なお、アレサから直々に指名され演じたのはジェニファー・ハドソン。途轍もないプレッシャーがあっただろうが、見事に演じきっていた。そして、本作を最後まで観ると、今年公開された、あのドキュメンタリー作品をきっと観たくなるだろう。
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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