Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

Now Loading...

関西の映画シーンを伝えるサイト
キネ坊主

  • facebook

僕等の生き様を広めていかないといけない…!『佐々木、イン、マイマイン』細川岳さん、萩原みのりさん、森優作さん、内山拓也監督を迎え舞台挨拶開催!

2020年11月29日

青春時代のヒーローだった友人の思い出を振り返りながら、仕事も私生活も行き詰っている青年が一歩を踏み出す姿を映し出す『佐々木、イン、マイマイン』が11月27日(金)より全国の劇場で公開中。11月29日(日)には、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマに、細川岳さん、萩原みのりさん、森優作さん、内山拓也監督を迎え、舞台挨拶が開催された。

 

映画『佐々木、イン、マイマイン』は、初監督作品『ヴァニタス』がPFFアワード2016観客賞を受賞し、人気バンド「King Gnu」や平井堅のMVなどを手がける内山拓也監督の青春映画。俳優になるために上京したものの鳴かず飛ばずで、同棲中のユキとの生活もうまくいかない日々を送って悠二は、高校の同級生の多田と再会をする。悠二は多田との再会で、在学当時にヒーロー的存在だった佐々木との日々を思い起こす。悠二はある舞台出演のため稽古に参加するが、稽古が進むにつれ、舞台の内容が過去と現在にリンクし、悠二の日常が加速していく。そんな矢先、悠二の電話に佐々木から数年ぶりの電話がかかってくる。主人公・悠二役を「his」の藤原季節さんが演じるほか、細川岳さん、萩原みのりさん、遊屋慎太郎さん、森優作さん、小西桜子さん、河合優実さん、「King Gnu」の井口理さん、鈴木卓爾さん、村上虹郎さんらが脇を固める。

 

上映後、細川岳さん、萩原みのりさん、森優作さん、内山拓也監督が登壇。細川さんと森さんの地元でもある大阪での舞台挨拶となり和やかな雰囲気の中で行われた。

 

佐々木のキャラクターは、細川さんの同級生がモデルであるが「登場人物は全員にモデルがおり、様々な人物がハイブリッドされています。赤ちゃんの名前も含めて内山監督と話し全てに意味がある」と説明。内山監督も「僕自身のことも含めて様々な想いや関わってきた人達がハイブリッドしている。極端な最たる例が佐々木だった」と感慨深い。当初、細川さんの出身でもある大阪での撮影も検討されたが「土地を限定する必要がない」と細川さんは考え、山梨県が中心のロケーションとなった。とはいえ、内山監督は、佐々木を演じた細川さんに対して意図的に関西弁を喋らせている。

 

萩原さんは、ある作品のオーディションで細川さんと共演し一目惚れしたが、名前を聞きそびれたことがあった。以後、眠れない日々を過ごし「片思いのような感覚でした」と告白。萩原さんの主演作『お嬢ちゃん』公開時、細川さんは劇場で鑑賞した際に声をかけてもらい、ユキ役をオファー。萩原さん自身は「この役者さんを知っていたい」という思いはあったが、不安も大きかった。しかし、藤原季節さんが主役であると知り、やる気のスイッチが入っていく。細川さんは内山監督と相談した上で皆で会い話し合っていった。内山監督は「配役は僕と岳が時間をかけて話し合いながら、一度会いたいことを伝えて、最初に会った」と記憶しているが、萩原さんは「面倒くさそうな人」だと印象を打ち明けてしまう。すかさず細川さんは「正解!」と添えていく。「拘りが強い。現場で『後悔したくないから』と声に出し続ける人を初めて見た。『後悔したくない』は後悔してから言うので…変な人だなと現場で思いました」と萩原さんが冷静に指摘すると、内山監督は「後悔したくない」と言った時の光景は覚えており「撮影が12月から3月までの間に飛び飛びで合計3週間になりましたが、悠二とユキのシーンは1日で撮ったんですが、壮絶な現場だった」と振り返る。森さんは、高円寺の喫茶店で細川さんと内山監督に初めて会い、脚本の初稿を読み「おもしろい」と気に入り、内山監督は「撮れたらいいね」と云っていた。当時を思い返し、森さんは「二人の傍にいて経験させてもらえたのが嬉しいなぁ」と満足している。

 

藤原季節さんと萩原さんは5,6年来の友達であったが、共演は今作が初めて。「上京してからのお兄ちゃんみたいな人。お仕事のスイッチ無しで会える人なんです。お互いのカッコ悪い瞬間も知っている」と打ち明け「この関係性を信じて演じれば大丈夫なのかな」と信頼していく。「今まで積み重ねてきた一日一日が画に映ったらユキと悠二として成立するんじゃないかな」と気づき、己を信じてユキ役に挑んでいった。内山監督は、藤原季節演じる悠二について「4人組の時と2人のシーンでは世界観が圧倒的に違う」と認識し「今までない程に感情を抑えてもらうことを伝えた。少しでも感情的な表現が出たらNGにした。それでも感情が出てしまう演技を見たかった」と切望。ユキとのシーンではさらに抑えることに注視し「悠二がどういう背中を以て存在しているかユキに見てもらわないといけない。悠二がどういう一挙手一投足をするかユキに目を離さないで」という感覚を以て見守っていた。森さんは、4人でいる時間を長く普段から持つように心がけ「佐々木以外の三人が、佐々木にだけ意識がいかないようにバランスを考えながら演じていた」と自分の役割を認識。「各々の人生があった上で、佐々木という大切な存在がいたことに気づくことが大事」だと受けとめ「自分の生活を意識した上で、佐々木との距離を準備しました」と回想。細川さんは、自身と佐々木のモデルになった人物があまりにもかけ離れていることに愕然とし「おもしろい存在を映画の中で超えないといけない。リハーサルでも、佐々木に達していない、と皆が思っていた」と吐露。されど「季節君や森君、慎太郎君の皆が『お前はこの映画では佐々木だ』と接してくれた。『お前は佐々木だ』に乗っかるだけで、おもしろがってくれて笑ってくれた。もっとやったらいい」と意識し、佐々木という人物像を自身で作っていった。

 

最後に、内山監督は長編デビューとなった本作について「出会ってくれて本当にありがとうございます」と感謝し「細川岳の両親が観に来ていると聞いています。僕も含め森優作も萩原みのりも細川岳が大好きです。彼の為なら皆が何でも出来る凄い俳優だと僕達は思っています。彼の地元に一緒に来れたことが凄い嬉しいです」と思いを伝えていく。細川さんは「『佐々木、イン、マイマイン』は、僕が28年間生きていた生き様で、僕等皆の生き様です。なんとしても広めていかないといけない」とアピールしながら「俳優としてまた此処に戻って来れるように映画を作り続けていきますので宜しくお願い致します」と感謝の気持ちを以て舞台挨拶を締め括った。

 

映画『佐々木、イン、マイマイン』は、11月27日(金)より、大阪・梅田の大阪ステーションシティシネマ、難波のTOHOシネマズなんば、京都・三条のMOVIX京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸をはじめ全国の劇場で公開中。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

Popular Posts