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脚本家の足立紳さんが実体験をモデルに赤裸々な夫婦を描く『喜劇 愛妻物語』がいよいよ劇場公開!

2020年9月9日

(C)2020「喜劇 愛妻物語」製作委員会

 

売れない脚本家と、その家族が香川県へシナリオハンティングの旅に出て、行く先々でトラブルを巻き起こす様を描き出す『喜劇 愛妻物語』が、9月11日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『喜劇 愛妻物語』は、『百円の恋』の脚本家である足立紳さんが2016年に発表した自伝的小説「乳房に蚊」を、自ら脚本・監督を務めて映画化。売れない脚本家の豪太は、妻のチカと娘のアキの3人で暮らしている。倦怠期でセックスレスに悩む豪太はチカの機嫌を取ろうとするが、チカはろくな稼ぎのない夫に冷たい。そんなある日、豪太のもとに「ものすごい速さでうどんを打つ女子高生」の物語を脚本にするという話が舞い込む。豪太はこの企画を実現させるため、そしてあわよくば夫婦仲を取り戻すため、チカを説得して家族で香川県へ取材旅行に行くことに。しかし、取材対象の女子高生はすでに映画化が決まっていることが判明。出発早々、旅の目的を失ってしまう3人だったが…

 

本作では、夫の豪太を『決算!忠臣蔵』の濱田岳さん、妻のチカを『後妻業の女』の水川あさみさん、娘・アキを『駅までの道をおしえて』の新津ちせさんがそれぞれ演じる。2019年の第32回東京国際映画祭のコンペティション部門で最優秀脚本賞を受賞した。

 

(C)2020「喜劇 愛妻物語」製作委員会

 

映画『喜劇 愛妻物語』は、9月11日(金)より、大阪ステーションシティシネマほか全国ロードショー!

よくぞ、ここまで赤裸々に自身の夫婦生活をベースにして描けたなぁ、と驚いてしまう。もしも、私が物書き仕事1本で生活してたら、同様のことが起こっていたのでは…と想像してみたら、他人事ではなかった。(ということを妻に話したら、”あなたはそのレベルさえ到達していないでしょ”と云われました…)

 

主人公の豪太を演じる濱田岳さんは、冴えないキャラクターから小柄な体形を上手に使った俊敏な役まで幅広く演じる俳優。ダメ夫を演じるには最適なキャスティングだ。対して、恐妻のチカを演じた水川あさみさん。ここまで罵声を浴びせる役を演じたことはなかったのではなかろうか。濱田岳さんを信頼して思いっきりぶつかっていくように演じており、観ていながら震えてしまう心境にならなくもないが、スッキリとした気分にもなれた。冷静に考えてみると、喧嘩するほど仲が良い夫婦の極みであり、お互いに信頼関係がないと成立しない人間関係を描いている、とも捉えられる。だからこそ、時折映し出すチカが豪太を支えるシーンが微笑ましい。

 

なお、本作を観ながら、自身のことを云われているような気がする台詞が登場し、いたたまれない気分になってしまうシーンがあった。最早、笑うしかない。足立紳さんは、恐妻家について十分に理解している、と確信する。ぜひ一度インタビューして語り合ってみたい。

 

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映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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