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“どうしようもない男と女”による切なく忘れられない7年間を描く『劇場』がいよいよ劇場公開!

2020年7月14日

(C)2020「劇場」製作委員会

 

劇作家を目指す青年と、彼を愛し、支える女性の7年間の恋を描く『劇場』が、新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴う休業要請の緩和により、7月17日(金)より全国の劇場で公開。また、同日にAmazon Prime Videoで全世界独占配信がスタートする。

 

映画『劇場』は、売れない劇作家と、彼を必死に支える恋人の7年間を描く。中学からの友人と立ち上げた劇団で脚本家兼演出家を担う永田。しかし、永田の作り上げる前衛的な作風は酷評され、客足も伸びず、ついに劇団員たちも永田を見放し、劇団は解散状態となってしまう。厳しい現実と理想とする演劇のはざまで悩む永田は、言いようのない孤独と戦っていた。そんなある日、永田は自分と同じスニーカーを履いている沙希を見かけ、彼女に声をかける。沙希は女優になる夢を抱いて上京し、服飾の大学に通っている学生だった。こうして2人の恋は始まり、お金のない永田が沙希の部屋に転がり込む形で2人の生活がスタートする。沙希は自分の夢を重ねるかのように永田を応援し、永田も自分を理解し支えてくれる沙希を大切に思いながら、理想と現実と間を埋めるかのようにますます演劇にのめり込んでいく。

 

本作は、「火花」で芥川賞を受賞した又吉直樹さんの2作目となる同名小説を、主演を山崎賢人さん、ヒロインを松岡茉優さんが担い、行定勲監督のメガホンで映画化。寛一郎さん、伊藤沙莉さん、King Gnuの井口理さん、浅香航大さんらもキャストに名を連ね、脚本を蓬莱竜太さん、音楽を曽我部恵一さんが担当している。

 

(C)2020「劇場」製作委員会

 

映画『劇場』は、7月17日(金)より、大阪・九条のシネ・ヌーヴォ、京都・烏丸御池のアップリンク京都、兵庫・宝塚のシネ・ピピアをはじめ、全国の劇場で公開。また、同日にAmazon Prime Videoで全世界独占配信がスタート。

仕掛ける演技を得意とする松岡茉優さんの演技を、受け演技が得意な山崎賢人さんが次々とキャッチして捌くため、永田と沙希の日常がより自然に映る。本作は、劇中劇のシーンが多々あり、映画の中での舞台演劇ということで、主演の二人は、映画演技と舞台演技をシーンによって使い分けていく。山崎賢人さんの出演作を観る度に『舞台役者としての才能があるのではないのか』と感じている。彼の演技がガチッとハマった本作のとある瞬間に思わず声が漏れた。普段からクールで冷徹なイメージの役柄が多いだけに、永田というキャラクターの見栄っ張りな部分と内向的な性格が見事に似合っており、恋愛の不器用さや、クズ男なのにどこか感情移入してしまうような絶妙な人間味を出していた。

 

本作は、夢追い人や、かつて夢を追い求めた人にこそ観てほしい作品。例えるならば『等身大ラ・ラ・ランド』である。演劇を愛し、人の心に寄り添ったエンドロールは映画館で観れば琴線に触れること間違いなしだ。

fromねむひら

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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