台湾で社会現象化した純愛ストーリー『悲しみより、もっと悲しい物語』がいよいよ劇場公開!
音楽プロデューサーと作詞家の男女が織りなす、純粋で献身的な愛の形を描き出す『悲しみより、もっと悲しい物語』が、4月3日(金)より全国の劇場で公開される。
映画『悲しみより、もっと悲しい物語』は、若くして天涯孤独になった音楽プロデューサーと、交通事故で家族を亡くした作詞家の愛を描くラブストーリー。高校時代に運命的な出会いを果たした、音楽プロデューサーのKと作詞家のクリーム。それぞれ家族を失い、身寄りのなくなった2人は一緒に生活するようになり、互いに恋心を抱く。しかし、白血病を抱え、病状が悪化しはじめていたKは、クリームに気持ちを伝えずにいた。余命わずかのKは、自分がいなくなってもクリームが幸せに生きていけるよう、別の男性に彼女を託す。クリームの結婚を見届け、Kの目的は果たされたかのように思えたが…
本作は、クォン・サンウ主演の韓国映画『悲しみよりもっと悲しい物語』をリメイクし、台湾で大ヒットを記録している。『私を月に連れてって』のリウ・イーハオがK、『軍中楽園』のアイビー・チェンがクリームを演じたほか、アニー・チェン、ブライアン・チャン、エマ・ウーが出演。また主題歌を歌うA-Linが本人役で映画デビューを果たした。監督はギャビン・リンが務めている。
映画『悲しみより、もっと悲しい物語』は、4月3日(金)より大阪・心斎橋のシネマート心斎橋、4月17日(金)より京都・出町柳の出町座、5月9日(土)より神戸・新開地の神戸アートビレッジセンターで公開。
泣いた。「うわーん!」と思わず嗚咽の声が漏れてしまうほどに泣いた。正直に言えば「この手の映画で泣いたりはしないぞ」と構えて観たにもかかわらず、これでもかと落涙してしまった。
きっちりと丁寧に作られた王道のストーリーがおもしろくないはずはない。オリジナルは10年ほど前の韓国映画である。メロドラマ全盛期に書かれた、泣かせどころを「わかってる」脚本に隙はない。ストーリーにちょっとしたギミックが仕掛けられているところがまた、上手く効いてきて小気味良い。
そして、油断していると見逃してしまいかねないほどにあっさりと自然に、衝撃の展開を最後に突きつける。このドラマの構造をズバリ言い表すのにピッタリな例えがあるが、ネタバレになるので言えない。観た人と感想を伝え合うのが楽しみになる。
「悲しみよりももっと悲しい」ものが何であるかは冒頭で早々に語られる。そして、その前フリをしっかりと回収するエンディングに納得しつつ、もう一度泣く。きっと「観終わった後、もう一度観たくなる」ことだろう。とても悲しい物語なのに、嫌な気持ちは残らない。心の沈んでいる時にこそ観て欲しい映画かもしれない。
fromNZ2.0@エヌゼット
- キネ坊主
- 映画ライター
- 映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
- 現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
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