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1970年代のイギリスで人種差別に抗議した若者追うドキュメンタリー『白い暴動』がいよいよ劇場公開!

2020年4月2日

(C)photograph by Syd Shelton

 

人種差別や社会の不平等に反発した若者たちの運動“ロック・アゲインスト・レイシズム“、通称“RAR“を、1978年4月30日に起きた大規模デモ行進と音楽フェスティバルの模様を交えて映し出す『白い暴動』が、4月3日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『白い暴動』は、1970年代後半のイギリスで、音楽を通して人種差別撤廃を主張し続けた若者たちによるムーブメント「ロック・アゲインスト・レイシズム」に迫ったドキュメンタリー。経済が破綻状態にあった当時のイギリス。国民の不安と不満は、第2次世界大戦後に増加した移民たちへと転嫁され、イギリス国民戦線を中心とする過激な排外主義運動が高まっていた。街に暴力があふれかえる中、芸術家のレッド・ソーンダズら数人の若者たちが、人種差別に対してロックで対抗する組織「ロック・アゲインスト・レイシズム」を発足。彼らの発信するメッセージは、ザ・クラッシュ、スティール・パルスなどのパンクやレゲエ音楽と結びつき、多くの若者たちに支持されていく。

 

本作の監督は、監督を務めたのは、BBCのドキュメンタリーや短編『Let’s Dance: Bowie Down Under』を手がけたルビカ・シャー。アジア系移民の家庭に生まれ、両親が直面した人種差別について聞き興味を抱いたことで制作を決意した。

 

(C)photograph by Syd Shelton

 

映画『白い暴動』は、4月3日(金)より大阪・梅田のシネ・リーブル梅田、4月17日(金)より京都・九条の京都みなみ会館で公開。また、神戸・元町の元町映画館でも近日公開予定。

【追記】

コロナウイルス感染拡大に伴う上映劇場の休館により、本作の鑑賞が難しくなったことを受け、4月17日(金)~5月15日(金)の期間限定でのレンタル配信を実施中。

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経済が痩せ、民衆が疲弊し、街が差別と暴力で溢れた1970年代後半の英国。『音楽を愛せよ、人種差別を憎めよ』この言葉を胸に、様々なジャンルの芸術家達が中心となって差別と戦った”ロック・アゲインスト・レイシズム”(RAR)。

 

中でも、活動の中心にいたバンド、”The Clash”は”Sex Pistols”や”Ramones”と並ぶ初期パンクの最重要バンドの1つ。フロントマンの”ジョー・ストラマー”の残した『月に手を伸ばせ、たとえ届かなくても…』と言う言葉は、どこかで聞いたことのある人も多いのではないだろうか?”The Clash”は最初期こそ、正統なパンクロックサウンドなのだが、後期にかけ、様々のジャンルを呑み込み変化していく。その過程には、RARの精神が関係していたのかと、本作を鑑賞し納得することができた。やがて、彼らの音楽スタイルは”The Specials”や本作にも出演している”The Selecter”などが代表的な”ツートーン”へと継承されていく…この流れを理解した上で、当時の音楽を時代に擬え、音楽を聴いてみるのも興味深いのではないだろうか。

 

本作では、当時の社会的状況を当時の映像と、インタビューを織り交ぜ進んでいく。なぜ、当時の人々があれ程までに、”パンク・ロック”に熱狂していたのか、その確信に迫ることのできる作品である。音楽ファン以外でも、本作における思想や行動には刺さるモノがきっとあるだろう。自分の目で確かめ、RARの精神をフツフツと燃やして欲しい。

from関西キネマ倶楽部

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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