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黒人刑事が白人至上主義団体KKKに潜入捜査する『ブラック・クランズマン』がいよいよ劇場公開!

2019年3月18日

(C)2018 FOCUS FEATURES LLC, ALL RIGHTS RESERVED.

 

1970年代のアメリカを舞台に、白人至上主義団体“KKK“に潜入捜査を試みた黒人警官の姿を描き出す『ブラック・クランズマン』が、3月22日(金)より全国の劇場で公開される。

 

映画『ブラック・クランズマン』は、黒人刑事が白人至上主義団体「KKK(クー・クラックス・クラン)」潜入捜査した実話をつづったノンフィクション小説を映画化。1979年、コロラド州コロラドスプリングスの警察署で、初の黒人刑事として採用されたロン・ストールワース。署内の白人刑事たちから冷遇されながらも捜査に燃えるロンは、新聞広告に掲載されていたKKKのメンバー募集に勢いで電話をかけ、黒人差別発言を繰り返して入団の面接にまで漕ぎ着けてしまう。しかし黒人であるロンはKKKと対面できないため、同僚の白人刑事フリップに協力してもらうことに。電話はロン、対面はフリップが担当して2人で1人の人物を演じながら、KKKの潜入捜査を進めていくが…

 

本作は、『マルコムX』のスパイク・リー監督が手掛け、主人公ロンを名優デンゼル・ワシントンの実子ジョン・デビッド・ワシントン、相棒フリップを『スター・ウォーズ』シリーズのアダム・ドライバーが演じる。第71回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、第91回アカデミー賞では作品賞、監督賞など6部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した。

 

映画『ブラック・クランズマン』は、3月22日(金)より、大阪・梅田のTOHOシネマズ梅田、難波のTOHOシネマズなんば、京都のMOVIX京都、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸をはじめ、全国の劇場で公開。

笑いの要素も入れながら、コメディタッチな部分は笑え、スクリーンを通して伝えなくてはいけない事実は真摯に描いている。こんなに堂々と差別主義団体が闊歩していた時代があったとは、観た後でも信じられないと感じた。しかし、紛れもない現実の話であると変えようがない。

 

「白人と黒人では話し方が全然違う」と説明するシーンに思わず憤りを感じてしまった。裏を返せば話し方さえ騙すことが出来れば黒人だって簡単に白人になれてしまう。いきなり電話をかけ、あれよあれよとKKKと会う約束を取りつけるロンの行動力には舌を巻いた。ロンとパトリスとの日を重ねる恋愛模様や、実働役であるフリップとKKK教団達との危険な交流から伝わる、息をすることもままならないほどの緊張感がメリハリを効かせている。差別がありありと描かれる中、救いだったのは主人公が挑戦的で、明るい人間だったこと。そして諦めず差別と対峙する姿勢、フリップとの信頼しあった関係も一役買っている。

 

気軽に観れるかと思いきや、最後まで気が抜けないのもこの映画の良いところだ。「めでたしめでたし」の後に目の当たりにするメッセージ。現実でも劇中でも耳にする「アメリカ・ファースト」の言葉。観終わった後は背筋が伸びる思いになってしまう。だからこそ本作品で賞を勝ち取った第91回アカデミー授賞式でのスパイク・リー監督の演説が忘れられない。納得の脚色賞!

from君山

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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