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マルグリット・デュラスの自伝的小説を映画化!『あなたはまだ帰ってこない』がいよいよ関西の劇場で公開!

2019年3月1日

(C)2017 LES FILMS DU POISSON – CINEFRANCE – FRANCE 3 CINEMA – VERSUS PRODUCTION – NEED PRODUCTIONS

 

第2次世界大戦下のフランスでレジスタンス活動に身を投じ、ゲシュタポに連れ去られた夫を取り戻そうとする主人公の葛藤を描き出す『あなたはまだ帰ってこない』が、3月8日(金)より関西の劇場でも公開される。

 

映画『あなたはまだ帰ってこない』は、「愛人 ラマン」などで知られる作家マルグリット・デュラスが1985年に発表した自伝的小説「苦悩」を映画化。1944年、ナチス占領下のフランス。若き作家マルグリットは夫ロベール・アンテルムとレジスタンス運動に身を投じていた。ある日、夫がゲシュタポに逮捕されてしまう。マルグリットは愛する夫を取り戻すため、ゲシュタポの手先であるラビエと危うい関係を築き、情報を得る。しかしパリ解放後も夫の不在は続き、マルグリットは心身ともにぼろぼろになりながら彼の帰りを待つが……

 

本作では、マルグリットを『海の上のピアニスト』のメラニー・ティエリー、彼女に近づくゲシュタポの手先ラビエを『ピアニスト』のブノワ・マジメル、マルグリットを支えるレジスタンス運動の仲間ディオニスをミュージシャンのバンジャマン・ビオレがそれぞれ演じた。祖父母が強制収容所の犠牲者だったというエマニュエル・フィンケル監督が自ら脚色も手がけている。

 

映画『あなたはまだ帰ってこない』は、3月8日(金)より大阪・梅田のテアトル梅田、3月16日(土)より京都・烏丸の京都シネマ、3月29日(金)より、神戸・三宮のシネ・リーブル神戸で公開。

見えない連合軍がノルマンディーを越え、日々前進してくる。占領されたパリでは不安のような希望を帯びたざわめきが静かに揺れていた。

 

「水を1杯……」この言葉の底知れぬ恐ろしさ。冒頭数分でこの映画が普通の歴史映画ではないと確信。マルグリットは、夫のロベールを待ち続ける。彼女はゲシュタポの手先に揺さぶられても微動だにしない。強気で跳ね返す。マルグリットは強い。その強さは行方のわからない夫を死んだものとして受け入れる訓練を毎日繰り返していくことで培った。だからマルグリットの中で夫を殺しながら待ち続けることの苦痛さが彼女の背中に漂っている。寧ろ彼女は自らその苦悩をガウンのように羽織っていた。

 

文章を書き続け、やるべき事をやる彼女は、これまでのドイツ配下のフランス女性達の「か弱さ」ではなく確固たる「強さ」を全面に出していたのがとても良い。完璧に近いほどの圧倒的な描写力。叫び出すマルグリットとそれを見つめるマルグリット。理知的でもあり、しかし時に感情的でもあるマルグリットの二面性の表現が本作における演出の上手さを不動のものにしている。セザール賞8賞ノミネートに納得できる圧倒的存在感。息を呑む迫力と演出を最後まで堪能して欲しい。

from君山

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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