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日本の精神医学・精神医療の草分けといわれる呉秀三のドキュメンタリー『夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年』がシネ・ヌーヴォで公開!

2018年10月25日

(C)「呉秀三記念映画」製作委員会/2018

 

今から百年前の時代に東京大学医学部精神科の教授として、異例の社会的な取組みを進めた先達者である呉秀三さんのドキュメンタリー『夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年』が、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで10月27日(土)より公開される。

 

映画『夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年』は、日本の精神医学・精神医療の草分けといわれる呉秀三さんのドキュメンタリー。1918年(大正7年)、東京大学医学部精神科の教授だった呉は、全国の精神疾患者がどのように扱われているかを調査した報告書「精神病者私宅監置ノ実況及ビ其統計的観察」をまとめる。当時、多くの精神障害者は自宅の座敷牢に幽閉されており、呉はそうした状況の改善のため奔走した。それから100年を経た現代でも、精神病に対する誤解や偏見、差別に起因する監禁事件などが起こっているが、現代の精神障害者の問題にはどのようなものがあるか、呉の生涯や残した論文から何を学ぶのか、呉秀三の研究者や座敷牢問題の調査を進める大学教授らのインタビューなども交え、近代日本が歩んだ精神科医療と精神障害者の歴史をひも解いていく…

 

本作は、精神障害者の医療や福祉改善に取り組む「日本精神衛生会」と、障害者福祉を支える「きょうされん」(旧:共同作業所全国連絡会)が、呉の「私宅監置」報告書から100年を機に製作した。ナレーションは女優の竹下景子さんが担当。

 

映画『夜明け前 呉秀三と無名の精神障害者の100年』は、10月27日(土)より、大阪・九条のシネ・ヌーヴォで公開。

100年前の日本では、多くの精神障害者が自宅の座敷牢に幽閉されていた…そんなことが実際に起きていたなんて…衝撃的だった。しかし、現在でも、これに近い事件が実際に起きている。彼らは犯罪者ではない。悪いことをしたわけでもない。周囲がどうすることもできなかっただけで…彼らを救おうとした呉秀三さんという人物を今作で初めて知った。ただ単に世に訴えるのではなく、しっかりと現状を調査しまとめ上げ、確固たる証跡づくりと研究を行っていく。その成果が現代でも役に立つことを願って止まない。国の在り方として触れておきたい内容が十分に備わっている大事な一作である。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する映画ライター。
現在はオウンドメディア「キネ坊主」を中心に執筆。
最新のイベントレポート、インタビュー、コラム、ニュースなど、映画に関する多彩なコンテンツをお伝えします!

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