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Kisssh-Kissssssh映画祭2017コンペティション長編部門グランプリ受賞『ミスムーンライト』!松本卓也監督が込めた想い!

2017年11月5日

2017年9月16日~17日に開催された「Kisssh-Kissssssh映画祭2017」において、自主制作映画コンペティション部門の長編映画部門グランプリに輝いた松本卓也監督による映画『ミスムーンライト』が、関西の映画館でも11月11日(土)より上映を開始する。今回、関西での公開直前のタイミングに松本監督にインタビューを行った。

 

松本卓也さんは、映像製作団体「シネマ健康会」代表を務める映画監督。十代の頃からお笑い芸人として活動、コンビ解散後に完全独学で映画制作の道へと進む。商業映画も手掛けつつ、独立プロダクション形式で本当に作りたいオリジナリティ溢れる作品を創作。制作された作品は、国内外70を超える映画祭で受賞。近年では、『ライブハウス レクイエム』が関西でもMOOSIC LAB 2015や中之島映画祭等で上映された。

 

映画『ミスムーンライト』は、新潟県新発田市を舞台に、地元の観光PRビデオ制作に奔走する人々の姿を、全5章からなる登場人物が撮影したPOV映像で描いた青春群像劇。女子高生のマキは映像部の仲間たちと観光PRビデオを撮影したが、平凡すぎる仕上がりに不満を抱えていた。そんな中、新たな企画を思いついた彼女は部員や顧問らを説得し、春休みの合宿で再撮影に臨むことに。アイドル活動を行なうマキの従妹ミサコや、元映像ディレクターの博和ら助っ人も加わり、撮影を開始するが……

 

本作は、実際に”一肌脱いだ”映像を撮る、他には無いぶっ飛んだコンセプトがある。松本監督は「斉藤プロデューサーから『田舎で奮闘する女子の物語』で『水着を出しなさい』とお達しを頂き、どうしようかと考えていた時に”そうだ、町おこしの為に、ひと肌脱ごう(水着になろう)”と、まんまの企画アイデアが浮かんだ」と申し訳なさそうに真相を明かす。

 

今回、新潟県新発田市という実在する街を大々的に取り上げており、このコンセプトがある作品について制作を止められることがなかったか気になるが、松本監督は「市役所からの反対意見は一切出ませんでしたが…市役所からの制作費もビタ一文出ませんでした」と低予算映画の大変さを笑い飛ばす。新発田市民の方も多数出演しており「出演されている地元の方々は皆、快く”ひと肌脱いで”頂けました。ロケ地を貸してくれる間接的なひと肌脱ぎも多数あり、完成しました」と大いに感謝している。

 

だが、クランクイン前には、新発田市でのロケ決定の報せを受け、SNS上で市在住の方と思われる方から松本監督に誹謗中傷が届いたこともあった。当時の監督は困惑し反省したが、新潟をはじめ周囲の仲間からフォローされ「長く活動を続けているとこんな僕にも、心配してくれる多くの仲間が居るんだなあ」と幸せを感じた。なお、その時に沈黙した想いは「作品に活きている。脚本をクランクインのギリギリまで改稿して映画に全て込めた」と無駄にしていない。

 

なお、今作は全国各地のイオンシネマで上映してきた。その経緯について、松本監督は「斉藤プロデューサーが奮闘し、ひと肌もふた肌も脱いで、スッポンポンになった結果、ロードショーとなった」と明かす。6週間に及ぶロングラン上映となったイオンシネマ新潟南には「一番初めにGO!サインを出してくれた支配人による英断に感謝」と謝意を伝える。

 

松本監督が作る作品はどれも監督自身が撮りたい映像に拘るパンクでインディペンデントな精神を感じる。松本監督は「今回の映画は、独立(インディペンデント)系映画に分類されると思う。その利点は『やりたい事をやる』『面白い事をやる』だと捉え、今作ではテーマとしても強く込めた」と語る。今後も「独立系だけでなくクライアントがある商業系だったとしても『面白い事をやる』という点においては常に挑戦していきたい」と果敢だ。次回作以降は「オリジナリティとエンターテイメント性を同居させたような作品作りをしていきたい」と述べており、さらなる展開に期待したい。

 

映画『ミスムーンライト』は、11月11日(土)より、イオンシネマ和歌山で上映。また、11月12日(日)には、第11回田辺・弁慶映画祭にて、Kisssh-Kissssssh映画祭との連携上映として『ミスムーンライト』も上映される。

キネ坊主
映画ライター
映画館で年間500本以上の作品を鑑賞する
映画好き。映画ライター講座を受講し
関西の映画情報サイトを中心に執筆